梅もぼちぼち咲いてきました |
京都は1年で一番寒い時期を迎え、立春過ぎから、天気がよくて冷え込む日が続いています。
風が強くて体感温度も低いですが、氷の張り具合を見ていると、寒いと思った朝でも薄氷程度。それほどの低温でもないことがわかります。
やはり暖冬。向こう1ヶ月の気温も高いという予報で、春の来京を計画されている方には、桜の開花時期が気になるところでしょう。
梅はようやく写真になるまでに咲いてきました。
昔から、散り際の満開の姿が見ごろといわれる桜とは対照的に、梅は一輪、二輪がほころび始めたころが美しいといわれます。「桜吹雪」という言葉はあっても「梅吹雪」は聞きませんし、「ほころぶ」とういう言葉には、寒い中をようよう膨らんできた梅の蕾のほうが似合うきがします。
梅 の 月 一 枚 の こ す 雨 戸 哉 一 茶
夜が明けた後の月とカラス |
昨日は満月。冴えわたった夜から夜明けにかけて、満ちた月の光が暗闇を皓々と照らしていました。
そろそろ交代しようとお日さまがあたりを照らし出してからも、しばらく月は西の空に自らの存在を誇示しているかのように光を放っていました。
月の写真というのはなかなかうまく撮れないものですね。「大きなお月さんだ!」とカメラを向けても、写真に映っているのは豆粒ほど。
今朝の満月名残の月も、肉眼ではもっと大きかったのですよ。
薄暗い本堂正面の階段に座った数名の早朝散歩のお年寄りたちも、「あー、ええ月やぁ。写真に撮りたいなぁ」「ほんまにええ月やなぁ」と、白い息をすり合わせた手の中に吐きかけながら話しておられました。
この方々は早朝散歩がすっかり日課のようで、暑くても寒くても、雨や雪の日以外は日参されています。
本堂裏の苔はもう春色? |
寒いとはいうものの、立春を過ぎれば気分が違います。日が長くなってきたことからも、少しずつ冬から離れていっていることを実感します。
木々の芽はまだまだ動き出しませんが、なんとなく力をため込んで、動き出す時を見計らっているように思えます。
そろそろ馬酔木の花が咲き出すかなぁと時々見に行きますが、まだ咲きそうにはありません。去年よりは遅いかも知れません。
昨年、京都に染井吉野の開花宣言が出されたのは3月28日。「どこに咲いているの?」とその宣言をいぶかしげにささやく京雀の声しきりでした。
馬酔木の蕾から見て、今年の桜の開花宣言は4月に入ってから。満開はその1週間後。ということで、京都の桜見物のオススメは、土日では、4月10・11日です!! たぶん…
裏側(北東)−牛をひく仙人 |
裏側(南東)−水を汲む?仙人 |
正面左(北西)−黄安仙人? |
正面左(南西)−琴高仙人 |
更新に行き詰まると、いつもは下を向いて小さな花などを探すのですが、青空の見えた今日は、目を転じて上の方を眺めました。
木々の枝や瓦が光っているなぁと思った時、「そういえば、以前、珍しい瓦があると聞いたなぁ」と、あるメールのことを思い出しました。
京都の伏見に「深草」というところがあります。
秀吉は、姫路城築造の時に雇った瓦師を大阪城にも使い、伏見城築城の時には原料粘土の産地深草に用地を与え、御用瓦師として諸税賦役を免除したといいます。瓦師はそれ以来、深草に定住して、京都大仏殿や内裏の再建、二条城や各宗の大本山の建築に携わってきました。
瓦棟梁 寺本甚兵衛はその末裔で、代々その名を襲名し、現在も営々とその仕事を受け継がれています。
その関係の方から、「本堂に珍しい瓦として琴高仙人、韓湘子など4人の仙人が屋根に上がっているのをご存知でしょうか」というメールを、昨年いただいたのでした。
見れば、本堂表裏軒先の蓋瓦に仙人らしき格好をした瓦がのっています。鯉にまたがったり、亀に乗ったり、牛を引いたり、4カ所それぞれが違います。
仙人は、中国の神仙思想や道教の理想とする人間像で 人里離れた山の中に棲み 不老不死の術を修め神通力を得た者、世俗的な常識にとらわれない無欲な人です。
なぜ仏教のお寺の屋根に仙人像が載っているのか、不思議に思われて当然ですが、仏教は道教と論争をしたりしつつ、自らの中に多く取りいれています。日本仏教は、かなり道教ナイズされているのです。
蝋梅もそろそろ終わり |
例えば、神仙思想に基づいて作られた庭が、お寺にどれほど多いでしょう。四十九日や一周忌、三回忌などといった仏事も、道教にその源があります。
それにしても、どうしてこの4仙人なのか、方角も関係あるのか、さっぱりわかりません。これはいずれ勉強の上ということで…尻切れトンボ。
仙人像、新鮮な発見でした。
雨が例年の1割程度しか降っていない関東以北では、インフルエンザ・ウイルスが猛威をふるっています。中国や東南アジアでは、鳥インフルエンザ・ウイルスが、豚や人にも感染し始めています。
ボクのPCには、「Mydoom」と呼ばれるウィルスが、毎日「まいどーも」とやってきます。
いずれも、予防と早期治療が大切です。十分お気をつけ下さい。
これまでこのページは土曜日に更新してきましたが、お寺の行事が土曜日に入ることが多くなったことや、土日にお出かけになる方の参考?にしていただきやすいように、次回から金曜日更新に変更させていただきます。
またのご覧をお待ちしています。 |
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