11/8版
今年は南の高気圧が強く、寒気が流れ込みにくい気圧配置で、ここ1週間の気温は平年を3〜5℃上回っているそうです。かえって、10月末の方が気温が低かったとか。 明日からは天気が崩れるようですが、この傾向はしばらく続くようです。 陽気に誘われて、一時姿を消していた蚊がまた復活しました。 この影響で、紅葉は足踏み状態です。 紅葉は最低気温が8℃を下回るようになるのが一つのバロメーター。昨年の今日は既に下回っていましたが、今年はまだまだ。 木の枝で待たされている葉たちにとって、それがどう影響するでしょう。待ちくたびれて十分に赤くならずに枯れてしまうということにならなければいいのですが……。 境内にも、かなり人が増えてきました。 本堂の職員の話によると、本堂・庭園の有料拝観者数はJR東海のキャンペーン対象となった去年の1/3程度とか。マスコミの影響力は大きいですね。 参拝者の話をこぼれ聞いていると、「今年の紅葉は悪いわねぇ」という話が聞こえてきました。「まだ早すぎるのですってば!」と、思わず突っ込みを入れたくなりました。 京都市観光情報システム に、[紅葉だより]があり、主な観光地の紅葉の情報が掲載されています。 ただ、この情報はそれぞれの寺社などの担当者の主観によりますので、「三分」と書かれていても、寺社によって紅葉具合は違うかも知れません。また、急に紅葉が進むこともありますから、あくまでも参考です。 苦沙彌予想では、今年の京都の紅葉のピークは、貴船や高雄などの山間部・北部が今から今月中旬、嵐山・東山界隈など市内の主な観光地が今月末ではないかと思います。外れても保証なしのあやしい予想。そういえ去年も外れました。 木が弱っていたりして、突出して赤くなっているもみじもありますが、ほとんどは枝先が少し濁った赤になりだしたか、まだまだ青々としているかです。 カエデの紅葉はそれよりは進んでいますが、まだピークには達していません。銀杏は先週よりは少し黄色い葉が増えたかなぁという程度で、ほとんど緑色です。 そんな中、吉祥院の前の櫨の赤と無患子の黄色が人目を引きます。 お天気のいい日に、青空をバックに櫨の赤や無患子の黄色い葉を見ると、「わぁー綺麗!」と、思わず感嘆の声が出てしまいます。 無患子の実は、お釈迦さまが「この実で数珠を作りなさい」と言われたという数珠起源伝説があったり(本当は木患子の誤り)、羽根つきの玉にしたり、果皮を石鹸代わりにもできるのですが、この木には実はおろか、花が咲いたこともありません。どうなっているのでしょう。 櫨・無患子とも、見頃はここ数日内です。 無 患 子 や 身 に た く は へ む 空 の あ を 酒井和子 紅葉期、市内の道路はかなり混雑して、歩く方が早いこともあります。バスの運転手さんが、それを見かねて、途中下車したいお客さんを降ろしたという話も聞きますし、新幹線に間に合わなかったということもよくあるようです。 移動にはよほど余裕を持って臨むか、地下鉄や電車などを利用するほうがよろしいですよ。バスは信用できません。 千枚漬の漬け込みが本格化した、南座の顔見に出演する役者の名前の看板「まねき」を書く作業が始まったというニュースが聞こえてくるようになりました。 歳末に向けての準備は例年のごとく着々と、でも、紅葉は足踏み状態。もうしばらくご辛抱下さい。 初冬の“小春日和”をお楽しみ下さい。 写真は7日午後に撮影したものです
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