10/25版 



百日紅の紅葉。左側はもみじ
 昨日に続いて、今朝も寒い朝になりました。最低気温は6.9度。平年より、4度も低めです。
 放射冷却現象が原因のようで、また明日からは少し寒さも戻るようですが、こうして行きつ戻りつ、確実に寒くなっていくのですね。

 昨日は霜降。
 京都の平年の初霜は11月15日。霜が降りるほどの寒さにはまだ遠いですが、朝晩にはちょっと暖房が欲しいなぁと思う日もあるようになってきました。

 境内の紅葉も少しずつ進んでいます。
 でも、もみじの紅葉のピークまでは、おそらくあと1ヶ月。1ヶ月予報によると、気温は平年並かやや高めとのことですから、どうでしょう。
 気象庁がイロハカエデの全国の紅葉日を調べたところ、約50年前に比べ約2週間も遅くなっているとのこと。
 ボクの予想では、紅葉のピークは勤労感謝の日の後。当たるかはずれるか、はずれてもご愛敬ですよ。


下の方はまだ美しい緑の「花の木」
 1枚目の写真は、百日紅の紅葉です。今日、空を見上げたら、あまりにも綺麗な紅葉が目に飛び込んできました。青い空、赤い葉。素晴らしいですね。
 こんな写真をみると、「わぁー、紅葉している。急がなくちゃ!」と思われる方が必ずおられます。
 でも、2枚目の写真ではまだまだ青いでしょう。左の方のモミジが少し赤くなってきているだけ。
 境内はまだこんな様子です。決してフライングして、お越しになりませんように。
 紅葉をご覧になるなら、何度も言いますが、あと1ヶ月弱、少なくても3週間はお待ち下さい。


ベンチを占領した猫と幼稚園児の散歩
   猫が、境内のベンチでひなたぼっこをしているのを見つけました。
 いつもは、庭に糞をしたり、小鳥を襲う、憎き輩。でも、今日は絶好の被写体です。勝手ながら…。
 ゆっくり近づいて、座り込んでシャッターをパシャ! また、2、3歩近づいてパシャ! またまた近づいて…とうとう1メートルほどの至近距離まで行きました。
 猫も、チラッと横目で見たり、起きあがったりしながらも、こっちが気長に構えていると警戒心が薄れ、また睡魔に襲われて、うつらうつらとしだします。
 何枚もの写真のモデルになってもらった後、「今度はまた石を持って追いかけるからね」と宣戦予告をして、その場を去りました。
 その後、散歩に来ていた幼稚園児の女の子が、保育士さんの制止を振り切って猫を急襲。あえなく猫のうたた寝は終わりました。


彼岸花の枯れた花の軸と延びてきた葉
 お彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせていた彼岸花。
 「葉見ず花見ず」という異名もあるそうですが、彼岸花の葉を見たことがないという方もおられるのではないでしょうか。
 葉は、花が終わってしばらくしたら出始め、今頃にはほぼ成長し終えます。
 秋から冬にかけての光で球根に養分を蓄え、他の草木が芽を出す頃には枯れてしまいます。
 どうしてなのでしょう、どうせなら春から夏の光の強いときに養分を蓄えればいいのに…何か理由があるのでしょうか。

       葉 見 ず 花 見 ず 秋 の 野 に
       ぽ つ ん と 咲 い た ま ん じ ゅ し ゃ げ
       か ら 紅 に 燃 え な が ら
       葉 の 見 え ぬ こ そ さ び し け れ          中 勘助

 こんな葉ですよ。どうぞご覧下さ〜い。


ニシキギのかわいい実
 紅葉期を前に、秋の修学旅行もそろそろ終わりでしょうか。朝8時頃に旅館やホテルの近くを通ると、貸し切りバスやタクシーの数十台の待機列に出会います。
 今の季節、これといった見どころはありませんが、お天気もよく、昼間はちょうどいい季候で、いい旅日和でしょう。
 お寺を回っている修学旅行生はどことなく物憂げですが、夜の繁華街で、アクセサリーやCDを見ている姿は生き生きしています。
 まだ、お寺が“面白い”と思える年齢ではありませんから。

 街路樹のアメリカハナミズキなどの紅葉が美しくなってきました。ケヤキの黄葉も深みが増してきました。
 自坊のニシキギの実も赤く熟しました。ニシキギの真っ赤な紅葉も見事ですが、それはまだもうしばらく後。
 わずかな期間を詠んだ句です。

     い ま は ま だ 錦 木 の 実 の 赤 さ の み      富安風生

 絶好の行楽日和。そろそろ薄目の防寒着が必要ですね。