10/18版 



朝の光の中の境内
 清々しい快晴が続いています。
 朝晩は少し寒いですが、昼間はちょうどいいくらい。朝晩の気温差が10度ほどになり、風邪をひいている方も多いようですが、いかがですか?

 境内の木々も、少しずつ色づいてきました。
 普通に見ていると、枝先の色が少し変わってきたなぁと思う程度ですが、透過光で見ると、確実に色が変化しているのがわかります。
 そんな変化を探してはこのページでお届けしていますが、先週から今週にかけて、木々たちがいよいよ晩秋シフトに入ったなぁと感じるようになりました。
 21日は土用の入り。季節の終わりの約18日間が土用ですから、暦の上での秋は早くも終盤に近づいているということですね。


緑の中にポツンと赤い葉。「花の木」
 14日〜16日、本堂では「引声いんぜい阿弥陀経会」の法要が勤められ、今年の大きな行事は11月の「十夜じゅうや法要」を残すのみとなりました。
 行事の移ろいの中にも、晩秋から初冬への移り変わりを感じます。

 境内を訪れる人が少しずつ増え、貸し切りタクシーに乗ってくる人もよく見かけるようになりました。
 昨日も運転手さんの説明をそれとなく聞いていて、唖然。
 「この三重塔は家光公が寄進されたものです。三井物産が唯一の檀家さんです。」
 「ちょっと、そんな話、聞いてないよ! 塔は江戸末期の再建だよ。家光なんて関係ないよ。三井物産じゃないでしょう!」と、思わず突っ込みを入れたくなります。
 これからは、そういうデタラメな説明の横行する季節でもあります。旅行に行ったときの、現地のタクシーの運転手さんの情報はありがたいもので、聞いておられる方も、「へぇー」と相槌を打っておられるのですが、実態は…。


櫨 の 実
   参道に、はぜの実が落ちているのを見つけました。
 薄い皮を剥いてみると、中から櫨蝋色のものが出てきました。石でつぶしてみると、蝋が割れたときのような感じになります。
 「あー、これで蝋燭を作るのだ」と感動しました。
 少し集めて、火をつけてみようかなぁ。

 桜の葉も、黄色や赤くなって、ハラハラと落ちてきています。一度には落葉しないですね。
 こんなふうに書くと、もう紅葉が始まったと焦る方もおられるでしょうけれど、紅葉の兆しが見えてきたというだけですから、まだまだ腰を落ち着けていて下さいね。


つぶらな瞳のモリアオガエルの子供
 カエルは春〜夏という印象がありますが、たまたま2匹に出会いました。1匹は緑の葉の上にいたので緑色、もう1匹は枯れ葉の上にいたので茶褐色になっていました。
 いずれも3〜4センチの若いカエルです。つぶらな瞳。爬虫類が苦手なボクでも、カワイイと思いました。
 モリアオガエルは産卵の時には水辺にやってきますが、普段は木の上などで生活しているようです。
 今年は毛虫が大発生して、植木屋さんやボクが、殺虫剤を何回か散布したので、カエルが死んでしまわないかと心配していました。元気でよかった。
 いつ頃から冬眠するのでしょう?
 実は、モリアオガエルが産卵する小池を埋めることになりました。彼らは自分が生まれた場所で産卵するとか。いのちを繋ぐ方法を考えてやらなければなりません。

 24日は霜降。日に日に寒くなっていきます。風邪をひかれませんように。
 もう一度、「紅葉はまだですよ!」