9/6版
最高気温が35℃という酷暑日が9/1〜3日と続き、どうやらそれがピークだったようですが、「今後1週間程度は気温が高い状態が続く見込みです」ということですから、もうしばらくは気が抜けません。 立秋を過ぎてからの暑さを「残暑」といいますが、「残っている」と実感するのは、処暑も過ぎた9月の暑さではないでしょうか。その暑さも、朝から夜中まで切れ目なく暑いというのではないものに変わってきたように感じます。 朝 の 間 は か た づ い て 居 る 残 暑 か な 千代女 自坊の百日紅は、住職の接ぎ木によって、紅白の花が1本の木で楽しめます。例年は、白の方が早く咲きますが、今年は同時。綺麗に咲き分けています。 1枚目の、塔を背景にした写真は、百日紅を西側から撮ったもの。2枚目は東側から撮っています。写真ではわかりにくいですが、西側はまだ6〜7分咲き程度なのに、東側はほぼ満開。南北で違うならわかりますが、東西で開花が微妙に違うのはなぜでしょう。 虫の声を聞きながら見る百日紅、少々ミスマッチな感じがします。 「中秋」というのは、旧暦の1年を4つに分け、その秋に当たる7・8・9月の真ん中という意味。「仲秋」とも書きますが、「中秋」の方が本来だとか。 11日が名月とは、ずいぶん早い気がしませんか? それもそのはず、中秋の名月、つまり旧暦8月15日は新暦で考えると毎年移動し、今年はもっとも早い頃となっています。 たとえば、昨年は9月21日、来年は9月28日、10月になる年も数年に1度あります。しかも、昨年〜再来年は満月になりますが、2006年からしばらくは満月の日と1〜2日ずれます。 旧暦1日の決め方や、月の軌道が円でなく、朔から望までの日数が約13.8〜15.8日の間で変化することなどから、旧暦15日は年によって前後し、また中秋の名月でも満月ではない年が多くなるのだそうです。 今年の中秋の名月は、月を愛でるにはまだまだ暑く、秋の実りにも早過ぎそうです。萩もまだ咲き出したばかり。昔から「十五夜に晴なし、十三夜に曇なし」と言うそうです。10月8日が十三夜。お月見は、この日のほうがいいでしょうか。 紅葉の訪れを告げる「花の木」の天辺の色が、少し濁った赤になってきました。去年と比べても、赤くなり出した日はさほど前後していません。ということは、紅葉も11月20日過ぎ? こればかりはわかりません。 萩は例年より遅れています。それに、色が淡く白っぽい気がします。この残暑がいい方向に働くでしょうか。 さて、今、境内では毛虫が大発生。桜の木の下には、毛虫の褐色の小さい糞がビッシリ落ちています。 ボクも昨日はエンジン式の噴霧器で薬剤を散布しましたが、枝がかなり高くて、おいそれとは届きません。枝との距離が一番近い真下から上を向いて噴霧していると、薬剤が全部自分の方に降り注いできて、慌ててシャワーで洗い流しました。 今日は、植木屋さんが境内一円に除虫菊の薬剤を散布。でも、急に雲行きが怪しくなってきました。あの植木屋さんが薬剤をまくと、十中八九、雨が降り出すような気がします。あっ、ゴロゴロ鳴り出しました。 薬剤をまいた後は、毛虫がポタポタ落ちてきます。木の下を歩かれる時は、傘でも差してください。 京都を訪れる観光客は、昨年、過去最高の4217万人を記録したものの、大半の3205万人が日帰り。財布の紐も固いようです。 京都市が観光客を対象に京都の印象の悪かった点をアンケート調査したところ、54%が「交通」、35%が「道路」を挙げたそうです。 国際観光都市を標榜するわりに観光インフラは整ってなく、訪れる人に不親切な気がします。特に、公共交通や駐車場などは、観光で訪れた人にはなかなか利用しにくいでしょう。黙っていても人が訪れる京都は、観光客をお接待する気持が薄いのかも知れません。 夜、北山通の田圃で、稲の花が咲いているのを見ました。新米の話題も聞こえてくるのに、ずいぶん遅い気がします。 今は、二百十日(9/1)から二百二十日(9/11)に向かう途中。ちょうど中稲の開花期に台風が来ることが多いと、二百十日は台風襲来の厄日のようにいわれています。ということは、稲の花も、今咲いていて当然なのですね。 ほろ酔い加減に、緑に波打つ田圃と小さな小さな稲の白い花、半分欠けた大きなお月さん。いい夜でした。 |