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真如堂 NOW !!



正面参道の新緑
 昨日の天気予報では、今日は雨。朝、目が覚めて、「あれ、雨の音がしないなぁ」と外を見ると、曇天ながら、降っていません。雨雲は東に去ったようですね。「雨曜日」の名は返上かな?
 夕べは風も強く、今朝の参道には葉や枯れ枝がたくさん落ちていました。桜の花軸やモミジの花のかすなどが、水の流れた跡をわかるようにしてくれていました。
 雨に洗われた新緑がきれいです。もう少し陽が差したほうがきれいなのですが、雨が上がっただけでも儲けもの。
 新しいカメラが濡れたらどうしようと心配だったのです。
 「五風十雨」という言葉があります。5日に1度風が吹き、10日に1日雨が降り、農作には最も良い気候だという意味(転じて天下泰平)で、だいたい今頃の季節のことだそうです。
 ところが、この1週間の京都の天気は、にわか雨、にわか雨、にわか雨、曇、曇、雨、曇。快晴は1日もなく、曇りか雨。「五風十雨」からはほど遠いですが、雨が多い分、一層、緑がしたたっている感がします。


伝教大師像とツツジ
 京都は、春の修学旅行シーズン。五条坂は大型バスで大混雑。春は小中学生が多く、バスでの移動が主体だからだそうです。
 境内でも時々修学旅行生を見かけます。でも、今の季節の真如堂には新緑しかありません。
 真如堂は「何も見るものがなくてもいいから、あまり人のいない、静かでゆっくりできるところがいい」という渋好み?向きのお寺です、秋以外は。
 今の拝観者数は、毎日10〜20人程度。日によっては、一桁だそうです。

本堂右横の藤棚と露仏
 ツツジが咲き出しました。椿や馬酔木はそろそろ終わりです。
 藤の花も満開です。
 東山のあちらこちらにも薄紫色の藤が見えています。山に登ってその木の下に行ってみても、藤の花は木立に遮られてよく見えません。野生の藤は、遠目に見ている方が情趣深いです。

 藤の花長うして
   雨ふらんとす  子規

 今境内にある藤は、植えてからまだ20年も経っていませんが、ボクが子供の頃には古い株がありました。そこには、いつもブンブンなどがたくさん集まってきて、それを捕まえるのが楽しみでした。残念ながら、今の藤には、あまり虫が集まってきません。
 皆さんも、そういう思い出がありませんか? あの木にはクマ蝉がたくさん集まるとか、あそこに行くと、ゲンジ(クワガタ)がいる…秋になるとあそこの柿を盗りに行った!とか…。
 樹は思い出を作り、そしてそれを貯め込んでくれます。


大きくなってきたサクランボウの実 苦沙彌自坊
 今日から連休が始まるとか。お寺には「本日休業」というのはなく、世間がお休みになるとかえって忙しくなります。
 皆さんのおやすみはどうなっていますか? 安定したお天気の連休になるといいですね。

 気候が安定せず、着るものも、お布団も、その日によってどうしようかと考えなければいけないような気候が続いています。
 そのためか、体調が良くないという人をよく見かけます。最近は、ちょっと咳をしていると、「SARSですか?」などと冗談を言われる始末。
 イラク戦争、SARS…飛行機の減便具合を聞いていると、世界中に大きな影響が出ていることを感じます。一所懸命働いて、大型連休の海外旅行を楽しみにされていた方にはお気の毒です。
 そんな方は、「そうだ、京都。行こう!」 お待ちしています。