3/29版 
真如堂 NOW !!



まだ開花には数日かかる桜とモミジの参道
 久しぶりにお天気の土曜日。陽射しは暖かいものの、風にはまだ少し冷たさが残っています。
 花粉か黄砂か、はたまた中東の砂嵐の砂か、青空も少し霞んでいます。
 京都地方気象台は28日、京都市で染井吉野が開花したと発表しました。
 ところが、昨日も京都市内をあちこち移動しましたが、咲いているのは山桜だけ。染井吉野の花は見られず、「開花宣言が出た」と聞いた時は耳を疑いました。
 口の悪い京雀からは、「28日の開花予想だったから、それにあわせて開花宣言を出さはった」とささやきが聞こえます。

 真如堂の境内には約30本の桜があります。江戸彼岸系の「たて皮桜」や山桜も少しありますが、大半は染井吉野。雑誌などに「隠れた桜の名所」と紹介されたそうですが、それほどではありません。別に隠してもいないし…。
 今(3/29)は、比較的つぼみの膨らんだ木でも、写真のような状態です。境内の染井吉野が咲き出すのは、月曜になるのではないでしょうか。
 三重塔の横のしだれ桜は、わずかに咲き出しました。境内の桜、開花一番のりです。
 先日からこの桜のライブ中継を始めました。下の[桜Live!!]からご覧下さい。
 たて皮桜は、もう少し遅れます。
 桜をご覧においでの時は、本堂横の馬酔木や、裏のサンシュユもぜひ。

 真如堂近くの桜の名所といえば、哲学の道。疏水沿いには延々と桜が植わっています。また、美術館や動物園近辺の疏水沿い、南禅寺のインクラインも見事。マイナーですが、真如堂の西向かいの宗忠神社の参道もきれいですよ。
 花見のお疲れが出ませんように。

   バ ス 停 に 寡 黙 な る 列 花 疲 れ       とき


カエデの赤い新“緑”
 桜の開花を待ちきれないかのように、モミジやカエデの新芽が出始めました。
 モミジの花にも花言葉があるのですって。
「大切な思い出」「遠慮・自制」「秘蔵の宝」「遠慮」…。
 近づいてよく見ないとわからない小さく控えめな花らしい花言葉ですね。

 これからは日々、いろいろな草木が芽を出したり、花を咲かせたりします。
 今日は旧暦では2月27日。もうすぐ、旧暦でも3月「弥生」。
 弥生とは、「草木が弥生いやよい」、つまり、「嫌が上にもおい茂る」という意味だそうです。ちなみに、4月「卯月」は、「卯の花の咲く月」。やはり、旧暦は風情がありますね。
 嫌が上にも生い茂る…桜の開花より、モミジの新芽より、ずっと早くから、いろいろな

モミジの新芽とつぼみ
草たちは準備を整え、もうすっかり勢揃いしてきた感がします。
 先日は、今年初の草引きをしました。雑草でも、緑が顔を出すのはうれしいですね。
 そんなことを言っていられるのは、今だけかな。そのうち、ひいてもひいても生える草が疎ましくなるかも。

 今日は、更新に使う写真を撮るために、何度も境内を彷徨いましたが、日当たりのよい場所では、桜の頃の独特の匂いが漂ってきました。
 「あー、春は本物だ」と実感しました。



クロモジの新芽と花
 茶道などで使う大きい楊枝「くろもじ」をご存じですか? 楊枝の「くろもじ」は、このクロモジの木を削って作られます。
 クロモジは、雑木林や低山でよく見かけますから、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
 クスノキ科で、樹木に独特の香気があり、ボクは山を歩いている時にこの木を見つけると、枝をちょっと頂戴して口に入れます。すると、さわやかな香りがして、疲れもスゥーっと引いていく気がします。
 漢方薬として使われたり、小枝をお風呂に入れても香りが楽しめるとか。檜風呂ならぬクロモジ風呂、今夜やってみようかなぁ。
 クロモジの木も、今、小さな花をつけています。葉の緑も、さわやかです。

 暖かくなると、外出される機会が多くなると思いますが、最近、京都市内の道路は、すごく混んでいます。
 昨日も今日も、「名神高速の京都東インターから市内中心部まで1時間かかった」ということで、法要が遅れました。
 時間には余裕を持ってお出かけ下さい。