3/15版
今日は、月遅れの涅槃会。朝、本堂で法要が営まれ、公開中の涅槃図を拝観しようという人の傘の影が、境内にまばらです。 関西では、奈良の東大寺「お水取り」(3/12)やお彼岸、琵琶湖の「比良の八講」(3/26)などが、春の訪れの目安です。 「比良の八講荒れじまい」といい、この頃、強い北西季節風が比良山地を吹き下り、琵琶湖に吹き荒れることがあります。それが終わる頃、ようやく本格的な春が来るというわけです。 「涅槃西風」という季語があります。涅槃会の頃(今年の旧暦2/15は3/17)、1週間ほどにわたり、やわらかな西風が吹き、春本番を告げてくれるとのこと。黄砂もそれに乗ってやってくるのでしょうか? 春までもう少しの辛抱です。 多くのお寺には樒の木が植えられています。お寺の儀式や荘厳に使ったり、墓参の時に供えたりもします。 樒には毒があって、悪魔や動物などが近づかないように供えるなどと言われることがあります。 樒はモクレン科の香木で、お香の原料などにも使います。香のある樒を供えることは、お香を焚くのと同じような意味があるのです。 あまり目立たない花ですが、よく見ると綺麗ですよ。なるほど、モクレンやコブシの花に似ています。 毎年、彼岸の頃に満開になり、すぐに、かわいい実をいっぱいつけます。でも、ほとんど食べたことはないのです。 「そろそろいいかな、明日とろう」と思っていたら、盗鳥されているのか、翌朝はすっかりなくなっています。鳥は生活がかかっていますから… 明日から1週間、「第3回世界水フォーラム」が京都をメイン会場にして開かれます。 「水をめぐる紛争」「水不足」「水質汚濁」「洪水」などの水に関する課題を解決するため世界規模で話し合おうというものです。 今日、国連が発表した「世界水発展報告書」では、今後、人口増加や気候変動で世界各地で雨の量が減り、またや水が汚染されるなどにより、2050年には、最悪の場合、世界の人口(推計約93億人)の4分の3にあたる70億人が水不足に直面すると予測しています。 ミネラル・ウォーターが売れたり、浄水器が関心を集めたり、水には関心が深い人も多いでしょうが、この会議、地元の京都ではぜんぜん盛り上がっていません。空気や水は、あって当たり前。そんな感覚だからでしょうか。 空気と言えば、花粉症。今が杉のピークでしょうか? お大事に。 |