2/15版 
真如堂 NOW !!



あたたかな陽射しの境内
 今朝は霜が降りていましたが、昼間はあたたかくなって、日向にいるとコートはいらないぐらい。
 春に向かって3歩進んで2歩下がる毎日という感じですね。
 今日の陽光の中を散歩していたら、ふと藤村の「あたたかき光はあれど 野に満つる香も知らず」という『千曲川旅情のうた』の一節が浮かんできました。
 「浅くのみ春は霞みて 麦の色わづかに青し」 山は霞んでいます。あれは杉花粉の飛散? 近くに麦畑がないので、麦の状態はわかりませんが、先日、檀家のお仏壇の供花の中には麦の穂が入っていました。露地もの? それともハウスもの? 


馬酔木の花も…
 境内でも人影が多く見られるようになりました。幼児がお母さんと遊んでいたり、修学旅行の中学生、近所の人たちの散歩…。春めいてくると、じっとしていられないのですね。

 馬酔木の花が2分咲きぐらいになってきました。
 まだ遠目にもわかるほどではありませんし、樹によっては蕾のままのものもありますが、これからどんどん咲いてきます。楽しみですね。
 大きな馬酔木の木々は、本堂の左横に20本ほど植わっています。ご覧下さい。

  今日、2月15日は涅槃会。 お釈迦さまが亡くなった日です。
 真如堂は月遅れの3月15日に行いますが、今日は京都の天台宗のお寺が集まって、「涅槃講式」という法要が本堂で勤められました。
 お釈迦さまというと、お堂の中に鎮座されている釈迦如来を連想される方が多いかも知れませんが、私はお釈迦さまの言葉を思い出します。特に、涅槃会の今日は、『大パリニッバーナ経(大般涅槃経)』に書かれたお釈迦さまの最期の言葉が浮かんできます。

水仙もこれから満開に
 「恐らく、そなたたちは『師の言葉はもう聞けない。師はもうおられないのだ』と言うかも知れない。しかしそのようにみなしてはならない。
 アーナンダよ、そなたたちのために説いた教えと戒律とが、私の死後、そなたたちの師となるのだ。(略)
 さあ、皆にもう一度思い出させよう。一切の事象は衰滅していくものである。
 心して修行に励みなさい。」
 お釈迦さまが、弟子のアーナンダ(阿難)に告げられた言葉です。

 「心して修行に励みなさい」、あるいは訳によっては「怠ることなく努め励みなさい」という最期の最期のお言葉、今日は特に心にしみます。