2/1版 
真如堂 NOW !!



1/11版では蕾だった梅です
 今日から2月。
 2月を「如月」と呼びますが、もともとは「着更衣月」。暖かさに一度脱いだ着物を、寒の戻りでさらに着直すのが語源とか。「生更ぎ」の意で、草木が生えてくる月だという説もあるようです。といっても、旧暦ではまだ1月1日。そうですね、「寒の戻りでさらに着直す」というには1ヶ月以上早いですもの。
 4日は立春。八十八夜、二百十日、二百二十日などは、この立春を起点に数えられています。
 1年の始まりが「春」の始まりという旧暦の方が、わくわくします。そのせいかどうかわかりませんが、今、旧暦のカレンダーが流行しているようです。自然に即した生活を取り戻したいという気持の現れでしょうか。
 梅の花もほころび出しました。どうやら、一番寒い時期は越えたようですね。

 明日、明後日、節分の行事を行う社寺も多いようで、真如堂本堂でも般若心経を365回称える「日数心経」のお勤めが執り行われます。

 節分を前にして、最近よく話題に上るのが、太巻きずしを恵方に向かって、しゃべらずに、丸かぶりするという行事。もともと関西の風習だったのが、今年は関東のコンビニやデパートでもセールをしているとか。
 昔からある風習のように言われていますが、ボクの子供の頃にはありませんでした。京都の風習ではありません。

こちらは紅梅
 昭和52年、大阪海苔問屋協同組合が節分のイベントとして道頓堀で実施したのが始まりだそうです。ところが、だんだんもっともらしく言われるようになって、「福を巻き込む」とか、「太巻きは鬼の金棒。それを食い尽くす」とか意味づけまでされてきました。日本人って、そういうのが好きですね。

 ガランとした境内も、明日・明後日は、たくさんの人が「通過」されます。近くの吉田神社の節分祭に行かれる方です。
 “吉田さん”の節分は京都最大規模。吉田神社は平安京の表鬼門にあたり、厄除け開運のご利益で有名なのですが、約700軒の露店も楽しみ。子供の頃は、もっぱらこれを目当てに、1日に何回も“お参り“しました。
 露店の店先で見ていた時は美味しそうだった食べ物も、持ち帰って食べると、たいてい美味しくありません。雰囲気ですね。
 お天気次第の露店の売り上げ。どうやら今年はお天気に恵まれそうですが、お寒い景気の影響はどうしようもないでしょう。
 インフルエンザの病み上がりの体、今年は行くのはやめておこうっと。

 京都に来られた方なら、誰もがご存じの「哲学の道」。そこに、桜並木があるでしょう。
 大正11年、近くに居を構えた日本画家 橋本関雪とその妻が、桜の若木300本あまりを京都市に贈ったところから「関雪桜」と呼ばれています。
 この桜が京都市によって一部伐採され、問題になっているということテレビで知りました。

直径50センチ以上はあった桜の切り株
 桜が植わっている疏水畔の哲学の道は、京都市水道局の管理。その管理職が、「市が管理する土地の中の桜の古木が危険だから切ったのであって、住民に知らせる必要はない」という趣旨の発言をしていました。
 そして、伐採作業は付近の住民の反対で一時ストップしたものの再開され、来年度以降も古木約50本を数年かけて伐採、若い桜に更新されるということでした。

 さっそく、銀閣寺近くの疏水畔に見に行きました。
 切り株を見ると、これは伐採やむなしというほど傷んだ幹の跡でした。しかし…。
 近辺の人は哲学の道保勝会などを作って、清掃や景観保護に尽くしてこられたました。そういう努力に対して、また地元と協力して観光地を育てていかなければならない立場であるのに、何という行政側の言い分でしょう。いかにもお役所仕事的発想で行った今回の手法。「ああ、やっぱり京都市(役所)だなぁ」という感想がささやかれます。

 インフルエンザ、くれぐれもご注意下さいね。
 ボクは、特効薬が品切れで、普通の薬でしのいでました。ちょうど1週間。まだ本調子ではありません。トホホ。