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真如堂 NOW !!



梅の蕾の中から、ようやく白いものが見えてきました。「探梅」の季節
 1月の京都の平均最高気温は8.5℃、最低気温は0.4℃。ここ数日間は、それ以上に冷え込みましたが、昨日から弛み、今日は熱心に掃除をすると汗ばむぐらい。
 地元紙によると、比較的寒さに強い猿も、数日来の冷え込みはこたえたようで、頻繁に“さるだんご”を作って、寒さをしのいでいるとか。
 猿が人まねで作る団子を“さるだんご”と称するかというと、さにあらず。数匹のサルが互いに身を寄せて暖をとるのを“さるだんご”と呼び、5度以下になると“だんご化”するのですって。

 更新ネタなしの悪い予感が的中。ネタを求めて、1時間あまり境内をウロウロ、ウロウロ。
 カメラ片手に、ヤッケにスキー帽で彷徨っている姿がよほど怪しかったのか、職員に「そこに入ってはイケマセン!」と怒られてしまいました。帽子をとって、「ボクですよ」と自らの鼻先を指さしたら、職員はえらく驚いて、恐縮していました。悪いことをしてしまいまいした。
 だいたい、普段は衣などを着ず、時には作業服に頬被り、鋸やはさみを腰にぶら下げていたり、屋根や木に登っていたり…。ユンボを運転していたこともありました。いつぞや、電動工具を使っていたときには、「左官屋さん!」と呼ばれたことも。普段から、怪しい…。


馬酔木の花。境内の数万蕾の中で咲いているのは、この15輪ほど
 そうこうあって、先週、撮り損なった馬酔木の花の写真を、ようやく撮影しました。
 毎年、この木のこの枝だけ、他よりうんと早く開花するのです。
 南向きの花が咲かず、北向きのこの枝だけいち早く開花するのは、すごく不思議ですが、やはり元気なさげです。

 「探梅」という言葉をご存じですか?

 この道を
  われらが往くや
    探梅行   虚子

 京都では、これからの季節に似合う言葉のような気がします。
 「探梅」とは、まだ冬枯れの最中に、春の兆しを探して野山へ早咲きの梅を見に出ることをいいます。
 今日はまさにそういう心境。梅だけではなく、水仙、スミレ、その他何か咲いていないかと、目を上にしたに転じながら、あやうく転倒するところでした。
 そんな中、少し白い花びらの色を見せている梅の枝を見つけたのです。うれしいですね、そういう瞬間。
 折しも、滋賀県長浜の「盆梅展」は昨日から。推定樹齢400年の八重咲き紅梅「不老」などの盆梅90鉢が、明治天皇の行在所として建てられた慶雲館などに展示されます。
 「探梅」の風情とはまた違いますが、鉢に植わっている盆栽ながら、大地にしっかりと根付いたような大いなる梅。ボクは、1日見ていても飽きません。
 ネタに窮すると、真如堂と関係のない話が増えます。


白山吹の実
 少しぼけていますが、この黒いかたまりは白山吹の実です。
 春に4弁の白い花を咲かせ、その後すぐに結実して、緑からすぐに黒くなり、今では漆黒の深い色合いになっています。「山吹」といっても、黄色の山吹とは違う種類の小木です。
 30年ほど前、苗をいただいて植え付けたのが最初で、その後こぼれて落ちたこの実が次々と発芽。それを移植して、今では30株以上あるでしょうか。“子”や“孫”もあちこちに嫁いでいます。
 強健な木ですから栽培しやすく、実を蒔けば必ず発芽します。
 種を欲しい方、送って差し上げますから、お知らせ下さい。発芽した年には咲かないでしょうが、翌年ぐらいには咲きます。苗を買ってくるのではなく、種蒔きから世話すれば、咲いたときの喜びは倍増間違いなし!
 どんな花か知りたい方は、「白山吹」「シロヤマブキ」で検索してみてください。白い花はうまく撮れなくて、このページには載ってないと思いますので。

 明日、都大路では全国都道府県対抗女子駅伝の歓声が聞かれるでしょう。今日は、テレビ中継ヘリの予行練習? あっ、消防の出初め式だ!
 インフルエンザが流行っているそうです。ご自愛下さい。