10/26版
時おり時雨れる今日の真如堂。薄鉛色の空の少し肌寒い日となりました。 40数年来、住職が育てている菊を門内に並べて、自由に見ていただくのです。 花の下に輪が付いているのは「輪台」といって、菊の花弁を支えるためのものです。昨日、ご近所の奥さんたちがこれを付けに来てくださって、一気に準備が進みました。 小菊はまだまだ蕾ですが、大菊はそろそろ咲き出しています。今年は少し早いのかなぁ。 見頃は来月中旬、だそうです(人事のようですが、ボクは指一本触れていませんので…)。 冒頭にも書いたJR東海のお陰?か、最近、当ページへの来訪者が2〜3倍に急増しています。 「苦沙彌のIT僧坊」は真如堂のオフィシャルページではありませんから、公式情報をお知らせする義務はありませんが、せっかく来てくださる方が期待されるのは、やはり紅葉の進み具合と、交通アクセスでしょうか。 最近のこのページは、そういうことを少し意識して作っています。でも、それだけでは紋切り型になって、「僧坊」らしさが薄れてしまいます。少しズッコケないとね。 夏なら何の変哲もない抜け殻ですが、紅葉近しという今、お茶の花の側にしがみついているのが何とも可愛いではありませんか。 抜け殻の主は、とっくに他界しているでしょうが、まさか遺物を写真に撮られるなどとは思いもよらなかったでしょう。 ちなみに、紅茶、緑茶、烏龍茶はすべてこのお茶の木から作られるのをご存じでしたか? ツバキ科ツバキ属のお茶の木、中国南西部の亜熱帯地方原産で、中国小葉種・中国大葉種・シャン種・アッサム種などの種類があり、日本の緑茶の多くは、葉が小さくて低木、寒さに強い中国小葉種だそうです。 うちでも、以前はこの葉を煎って自家用の番茶を作っていました。 車を置くところに困る家へはバイクで行くのですが、今朝、バイクに乗るとさすがに少し寒かったです。 着物は、バイクで走るには向いていません。風を切って走ると、袂(たもと)から風が入ってきて背中に回り、他の和尚さんの姿を見ていると、背中が風で膨らんでいます。背中からゾクゾクしてきます。 夏なら気持ちがいいのですが、これからは寒さが浸みます。いよいよそういう季節が近づいてきたなぁ、そう思った今朝でした。 明日からの冷え込みに、お風邪をひかれませんように。 |