10/5版 
真如堂 NOW !!



赤く色づいたサンシュユの実

 また、「暑い」という言葉が口をついて出てきます。
 急に涼しくなって、「涼しすぎ」と言っていたのが、今度は「暑い」。勝手なものです。
 今日の最高気温は29℃。この暑さも今日までのようですが、「少雨」の状態は、今月の終わり頃まで続くだろうという予想。ますます、紅葉が心配です。

 先週の更新の時に、本堂裏のサンシュユの実が色づいてきたと書きましたが、写真を撮ってはみたものの、あまり冴えない色でしたので、載せませんでした。
 今日、また行ってみると、今度は先週よりずっときれいな色になっていました。
 人が、「暑い」と言っている間に、ものも言わずにちゃんと身支度を整えている自然は偉いですね。


萩と本堂
 萩は、やはり元気がありません。
 萩などのマメ科植物は、根に根瘤菌をつけているので、やせ地には強く、肥料を与える必要は特別ありません。
 夏の降水量が平年の30%程度しかなかった今年、元気のない原因は、やはり水不足でしょう。

 萩は、秋の七草の筆頭らしく、万葉集にはたくさんの萩の歌があります。
 でも、どれも恋するさびしさを歌ったものが多いような気がします。
 秋はもの悲しい恋の季節?

  我がやどに 咲ける秋萩 常ならば 我が待つ人に 見せましものを  (作者不明)
         私の庭に咲いた秋萩がいつも咲いているのでしたら、私が待っているあの人にお見せするのに。

  我が宿の 萩花咲けり 見に来ませ いま二日だみ あらば散りなむ (巫部麻蘇娘子)
         私の家の萩の花が咲きましたから、見においでください。あと2日もしたら散ってしまうでしょうから

 萩の花も、待っていてはくれません。もうそろそろ、散り始めています。
 真如堂の総門を出て、右に折れた突き当たりに、「萩の寺」があります。土塀際に植えられた赤や白の萩がきれいですよ。


金木犀の花 拡大すればこんな花
 街のあちらこちらから金木犀の香りが漂ってきます。
 車を運転していても、窓を開けていると、サッと車の中に香りが入ってきます。「あれっ、どこ?」と思っても、既に通り過ぎたあと。
 金木犀というと、芳香剤を思い出してしまうほどポピュラーですが、金木犀の花の香りは非常に変化しやすく、精油は少量しか採れないため、天然のものはかなり高価だそうです。
 お茶に、「桂花茶」というのがありますが、これは金木犀の花を使ったお茶。金木犀の花は、中国では古くからお菓子や料理にも使われてきたそうで、花に湯を注いで飲んだり、お茶に香りを吸着させたものなど、いろいろあるそうです。
 「桂花酒」という中国の酒も、米や金木犀の花から作られるようです。
 そう言えば、有名な景勝地 桂林は、桂(金木犀)の木が多いところから名づけられたとか。「桂林の人は、桂花酒を呑みながら、犬の肉のしゃぶしゃぶを食べ、夏は猫の肉を食べるんです。だから、街には犬や猫がいないのですよ」と、中国人ガイドが言ったとか。ほんまかいなぁ。


“吉祥院メダカの学校”での帽子ファッションショー
   今日の“吉祥院メダカの学校”のタイトルは、「フランスの香りがする帽子ミニコレクション」。
 講師の平野紀子さんは、ヨーロッパ屈指の帽子産地 南フランスのコサッド市で今年7月に開催された「帽子フェスティバル プロフェッショナル部門」で、技術の高さと独自性などが評価されて第1位を獲得された帽子デザイナー。
 静寂な写経の後の会場で、平野さんによるいろいろな帽子の説明と、帽子をつけたお弟子さんたちの「ファッションショー」。
 年輩の方が多い参加者も、やはり女性。目を輝かせて見ておられました。
 ボクも、かぶらせていただきましたよ。

 8日は、二十四節気の一つ「寒露」。秋が深まり、草木の葉に冷たい露が宿る時節。今日の暑さからはとても想像がつきませんが、着実に秋は深まっています。