咲き始めた境内の萩の花 |
秋の気配が日に日に深まってきています。
境内の萩も、まだ数輪だけですが、咲き出しました。尾花の穂も延びきり、あとはフワッと開くだけ。
今年の夏はかなり高温小雨だったようで、8月16日に京都地方気象台が発表した気象情報によると、梅雨明け以降の気温は京都市内で平年より1.9度高めの29.9度。降水量は府内平均で平年の26%。農作物への影響や健康管理に注意を呼びかけています。
今年の夏は、夕立も雷も本当に少なく、それはそれで有り難い一面もあるのですが、境内のモミジなどはかなり傷んでいるように見えます。
先日より数回、恵みの雨が降り、木々も少しは元気になりましたが、まだまだ足りません。喉が渇いた時にビールを一気に飲み干すように、木も大量の水で乾いた“体”を潤したいのではないでしょうか。
雨が降った途端、木陰にいるコオロギがよく鳴くようになりました。窓の外から聞こえてくるコオロギの声、そして家の中からは鈴虫の声が聞こえてきます。
ひきかへす 背に鈴虫の また近し 木津柳芽
近づくと気配を感じて鳴き止んでしまいますが、離れるとすぐまた鳴き出します。 この鈴虫、暑いお盆の棚経の最中、早朝にお参りに行ったお宅でケースごともらったもので、寺に帰るまでの5〜6時間、クーラーも効かないような炎天下の車中を乗り越えてきた強者です。ほら、鈴虫の音色が聞こえているでしょ?
吉祥院の玉チャン? タマアジサイの花とつぼみ(花の奥) |
自坊の庭では、タマアジサイが咲き始めました。
この花をご覧になった方は、あまりおられないのではないでしょうか? アジサイというと梅雨の頃の花という印象がありますが、タマアジサイは今頃が花期。
園芸種とは違って花弁状に変化した白がく片が3〜5個ある簡素な花で、つぼみが玉の形をしているところから付けられたものです。
この株は、30年ほど前に千葉県の笠森観音から分けていただいたもので、今植えている場所の環境が好きなのか、毎年花を咲かせてくれます。
幹は太く無骨で、葉は両面に短毛が密生してざらつき、花も控えめな色であまり目立ちませんが(ボロクソに聞こえますね)、行く夏の木陰でひっそり咲く様には、ホッとさせられる気がします。
蓮の実 “E.T.”に見えませんか? |
8月3日のこのページに蓮の花を載せましたが、感動してくださった方が多く、「きれいですね!」というメールをたくさんいただきました。
その蓮の花の真中の部分が大きくなって、ご覧のような実に育ちました。どんぐりのような実がたくさん付いています。
スピルバーグ監督の“E.T.”に似ているように見えませんか?
この蓮の実は甘納豆などに加工されていて、以前に食べたことがありますが、あまり味がしなかったような記憶があります。
9月1日は「二百十日」です。立春より数えて210日目にあたり、台風襲来の時期として昔から農家では警戒されていたと言います。それはこの時期がちょうど稲の開花期にあたり、稲の品種改良がされていなかった昔には、台風によって稲の花が吹き散らされ、作物の収穫に影響が出たからです。
台風15号、近畿には直接的な影響は出なかったですが、湿った空気を運んできたので、蒸し暑く、また不安定な空模様になりました。
今回は、都合により金曜日に更新しました。
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