7/6版
次々と咲く総門前のムクゲ |
言わないでおこうと思ってもつい出てくる「暑い」という言葉。
明日は「小暑」。これから暑さが本格化するという候。えっ、これから!
30℃を超える日が10日以上続いたかと思えば、今度はせっかく仕舞った衣類をもう一度出さなければいけないような梅雨寒。そしてまたこの暑さ。今日の最高気温は31.7℃。それでも昨日より3℃低いのですよ。
境内の総門前では、ムクゲが一度に咲き出しました。赤紫、紫、一重、八重、様々なムクゲが咲いています。ムクゲが咲くと、「夏だなぁ」という気がします。
これから8月中は楽しめるムクゲ。暑い中の、清涼剤です。
オタマジャクシが孵った後の卵塊 |
さて、モリアオガエルは、今年3つの卵塊を産みました。
最初の卵塊は、どうやら孵らなかったようです。毎年、最初のはそうなります。
昨日朝、2つ目の卵塊の形が大きく崩れているのに気がつき、卵塊の下の池を見てみると、小さいオタマジャクシが30〜40匹ほど、元気に泳いでいました。
卵塊の中に生み付けられた卵は、4日から1週間ほどで孵化します。孵化が近づくと泡の中がどろどろになり、卵塊がくずれ出し、孵化した幼生が表面に出てきて、卵塊の下の方から流れ出ます。
卵塊の中には300個以上の卵が入っているそうですが、今回の場合、そんなに多くは孵っていません。孵らなかった卵が、崩れた卵塊の中に見えます。
オタマジャクシ、わかりますか? 水面にいるのはアメンボの子供 |
池の写真をご覧下さい。
枯れ葉などがたくさん沈んで汚くなっていますが、かえってこの方が生き物には住みやすい環境。赤い葉は櫨の葉です。
この写真にも10匹ほどのオタマが写っていますが、わかりますか? 偏光フィルターでもあれば、水中までハッキリ写るのですが、これではかなりわかりづらいですね。
体長は1センチほどになっています。
時々、空気を吸うために、プカーッと水面まで浮かんできて、すぐまた沈んでいきます。それを順繰りに行っている様子は、なんとなく間が抜けていて滑稽です。
残る卵塊はあと1つ。これを生み付けたカエルは、そそっかしいのか、ドジなのか、卵塊が池の水面から外れたところにあって、もし孵ったとしても地面の上。干からびてしまいます。仕方ないので、卵塊の下に水を張ったバケツを置いて備えています。こっちも近日中に孵るでしょう。
過ぎてしまいましたが、2日はやはり24節句の一つ「半夏生(はんげしょう)」でした。
半夏生は、太陽の黄経が100度になる日で、夏至から 11日目にあたります。
でも、小暑とか七夕に挟まれて、影が薄い半夏生。ほとんどの人はご存じありません。
「半夏半作」といって、この日まで 本当はこのように白くなる半夏生 |
には田植えを終えなければならないなど、農家には大切な節目だったようです。梅雨末期のこの時期には大雨の降ることが多く、この季節に降る豪雨のことを「半夏雨」といったとか。
この日には天から毒が降ってくるため、畑の野菜を食べたり、井戸の水をくんではいけないという言い伝えもあったようです。豪雨で水が濁るからでしょうか。また、半夏生の日に、身体に浴びた毒を洗い流すために、解毒作用のあるとされる蛸を食べる風習のある地方もあるようです。半夏生は蛸の日?。
半夏生という名は、この頃に「はんげ」(カラスビシャク)が花をつけ、花に近い葉っぱの一部も白くなる(半化粧)ことに由来するらしいのですが、自坊にある半夏生は花も咲かなければ、葉も白くなりません。どうしてかなぁ。スッピン好きなのかも…。
それにしても、半夏生、いい響きですね。
今夕、初めて蝉の鳴き声を聞きました。井上陽水の『少年時代』のメロディーが頭の中を駆けめぐりました。何となく。
さて、祇園祭がそろそろ本格化してきます。10日 鉾建・お迎え提灯・神輿洗 12日 鉾曳き初め 山建 13日 稚児社参 祇園囃子開始(各町によって違います)。いよいよ祇園祭一色へと加速します。
それと共に、京都の蒸し暑さも日を追って増していきます。夕立や雷雨も頻繁。
好む好まざるに関わらず、京都の夏らしい光景です。