6/15版 

真如堂 NOW !!



黄菖蒲の葉にしがみつくモリアオガエル

 大阪管区気象台は11日午前、近畿地方が梅雨入りしたとみられる、と発表しました。今月に入って晴天が続いたため、例年よりも5日遅い梅雨入りだそうです。
 毎年そうですが、梅雨入り宣言をした途端、しばらくお天気が続くような気がします。今年の梅雨入りも、九州や沖縄を除いて、全国一斉の感。本当に天気予報の精度はあがっているのでしょうか?
 7月から9月の3ヶ月予報によると、全国的に気温は高い確率が高く、降水量は平年並ということで、暑い夏になるそうです。特に東日本と西日本では7月の気温が高めということで、昨年同様、暑さの訪れは早そうです。

 予報よりも如実に気候の変化を見せてくれる自然界。今年は、すごく心配なことがあります。
 ごくミクロな話ですが、うちの小池に巣くうカエル君(モリアオガエル)。一向に産卵

アジサイ「城ヶ崎」
しないのです。昨年の産卵は6/9、一昨年は5/27。最近は毎晩、複数のカエルが相聞歌のごとく泣き合っているものの、朝、産卵を確かめに行っても、一向に白い卵塊が見つかりません。もうダメかなぁ…。

 11日の朝、皆既日食がありましたが、ご覧になりましたか? 京都は曇天で、お日様が見えず、残念ながら日食の様子が見られませんでした。
 21日は夏至。一年中で最も太陽が高くなり、昼間の時間が長くなる日です。本当に一日が長くなり、朝5時にはすっかり明るくなっていますし、夜7時を過ぎてもまだ明るい。当ページの LiveCamera の起動時間もそれに合わせて、今が一番長くなっています。
 以前にも書きましたが、地球の楕円軌道の関係で、日の入の時刻が最も遅くなるのは夏至の日ではなく、今年は29日頃。日の出の時刻が最も早くなるのは6月13日頃だそうです。
 いずれにせよ、明るい時間が長いのは本当にありがたいことです。

 夏の境内で一番嫌なことの一つは蚊です。境内の中でも、墓所などに近い場所では、本当に蚊が多く、素肌をむき出しにしてはいられません。
 先日から、そろそろ蚊がうろつき始め、家の中でも1、2度、蚊取り線香を焚きました

アジサイ 「うずあじさい」
。例の小池でも、水面に小さなアメンボがいっぱい生まれています。雨の降るペースとお天気次第で、蚊が多い年、少ない年がありますが、今年はどうでしょう。百害あって一利無しという感の虫です。

 30度を超える真夏日が10日以上続き、数日間は一休みしましたが、また明日は真夏日になりそうです。
 でも、だんだん身体も慣れてきましたね。

 LiveCamera のアングルを変更しました。
 先日まで、工事中の県井観音堂にカメラを向けていたのですが、工事用の仮説の屋根ができてしまい、工事はすべてその中で行われるため、ぜんぜん見られなくなりました。
 新しいアングルでは、木々の間を望遠で抜いて、本堂前の御手洗所付近を撮影しています。御手洗所の柱の間から、本堂へ行き来する人影が見えます。お時間のある方、気長にご覧下さい。

 本堂前の沙羅の花、まだまだ楽しめます。




交尾産卵中のモリアオガエル

 16日の朝6時半頃、モリアオガエルが交尾・産卵している最中を見つけました! ホント、ようやくといった感じで、ともかくやれやれです。

 産卵は、小池の中に生えている黄菖蒲の葉の中で行われていました。  1匹のお腹の大きいメスの上に、複数のオスが重なり合い、場所が決まり静止し産卵が始まるということですが、今日は1対1。ただ、2mほど離れたところに、いつになく、4匹のカエルたちが30cm間隔ほどで集まっていました。
 メスが透明の粘液を出して尿とまぜ、後ろ足で撹拌するために気泡ができて白く見え、その泡が厚くなってオスメスの後ろ足が隠れるようになると、黄色の卵粒を生み出すとのこと。
 発見した時も2匹のお尻は泡の中。卵粒を産んでいる頃だったのかな?
 毎年、黄色い卵の入っていない卵塊もありますが、泡の制作だけで終わってしまったと

近くで待機中のモリアオガエル
いうことなのですね。最初の産卵はそういうことが多いと思いますが、はたしてこの卵塊は? 白い塊の中の様子はわかりません。
 産卵には約2〜3時間かかり、夜明け後の5時〜6時が多いということで、8時半にもう一度見に行った時には、もう2匹や取り巻きの4匹の姿はありませんでした。
 また、産み始めは低い位置が多く、梅雨にはいると高い位置が増えるとのこと。今回の産卵は水面50cmほどでした。
 2週間位で卵が孵化し、雨にあたって殻が溶け、卵塊の中から小さなオタマジャクシが下の池に落ちて、水中で成長します。
 爬虫類が大の苦手で、草藪でガサガサと音がしただけで、蛇じゃないかと逃げ出すボクも、このモリアオガエルだけは許せます。
 なんとか無事に育って欲しいです。