5/4版
自坊吉祥院前の大つつじ |
連休も後半に入りました。今日は今にも雨が降り出しそうな空。昨夜深夜には雨が降り、今日も夕方から雨の予報です。
昨日も高速道路や国道は大渋滞。苦労して出かけたかと思ったら、また帰りも一苦労。明日から帰路の渋滞が始まるとか。遊びに行くのも大変ですね。
つつじの花も終盤に。先週、このコーナーで取り上げたツツジは、前半戦。少し花期の遅い、吉祥院前の古木が今満開となりました。門と比べていただければ、大きさがわかると思いますが、毎年、子供の日頃に満開を迎えます。桜の開花の早かった今年、このツツジの開花も早まるかと思っていましたが、ほぼ例年通り。古木ゆえに泰然自若としていて、多少の季節の揺らぎは関係ないのかな。
下の方の枝に花がまばらなのは、剪定時期の問題でしょう。花が終わってすぐに丸く刈り込むのですが、どうしても勢いのよい枝が伸びてきます。その先に翌年の蕾が付くのですが、あまりにも延びすぎるので、下の方だけ2度目の剪定をします。それが原因です。
この木の上には梅の木があり、今、余計に付きすぎた実がバラバラと落ちているところです。また、秋にはムカゴの実がこの木に絡まった蔓になれるので、木を揺すって収穫します。一年中、おつき合いの濃い木なのです。
カエデの木を中心に広く一面に散らばっているカエデの実 |
庭の木といえば、自坊のサクランボのですが、1週間前まで生理落果で樹下が実だらけだったのですが、ようやく熟れてきたと思っていた矢先、今朝は一つも実が残っていません。
ここ4〜5日の間、ヒヨドリが日参して、サクランボのみを一気呑み! 昨夕までは鳥の留まりにくい枝に少しは実が残っていたのですが、今日はすっかりなくなってしまっています。一昨日、2粒食べて、今日には残りを収穫しようと思っていた矢先、それを察知されてしまったようです。
境内を歩くと、カエデの木の回り一面に2センチ強ほどの種が飛散しています。4/20の当コーナで、夕日に輝くカエデの種をご紹介しましたが、その実が熟して落ちてきているのです。
モミジの種はかなり発芽しますが、カエデの種から発芽しているのを見たことがありません。これがすべて発芽したらすごいでしょうね。
ナンジャモンジャの花が満開です。
ツツジが満開になる頃に咲くこの花。白く細い花が藤のように房状についています。
ナンジャモンジャの花 |
名前がわからなかったために、「ナンジャモンジャ」と呼ばれるようになったそうですが、本名は「ヒトツバタゴ」。愛知県・岐阜県・対馬にだけ自生するモクセイ科の落葉高木です。
境内本堂裏の薬師堂左奥の塀際にありますが、サンシュユの木などに邪魔されて、よく見えません。また、花が高いところにしか付いてなく、上を向いて写真を撮ろうとすると、白い花が空に吸収されてしまって、写真を撮るのに大変苦労しました。
先日まではオガタマの甘い香りにうっとりしていましたが、今はちょっと生臭い匂いがしています。椎の木の花が開花しているのです。栗の花と同じような匂いと言えば、おわかりになる方もおられるでしょう。
大文字山を見ても、一目で、開花しているのがわかります。ちょうど法然院さんの裏山あたりでしょうか、山の色が白褐色に変わっていますね。 大文字山 下の方の白褐色のが椎の木の花 5/3夕 |
里山に人手が入らなくなり、昔は薪や椎茸のホダ木として利用された椎の木も伸び放題。それでも、他の木とちゃんと棲み分けができているのか、山麓部だけで目立っています。
連休で大文字山に登る人も多く、「大」の火床付近に白く点々と人影が見えます。
先ずたのむ
椎の木もあり夏木立
芭蕉
2日は八十八夜でしたが、今年は気温の影響で新茶が早いとか。
明後日6日は、立夏です。立夏から立秋(今年は8/8)が、暦の上では夏。
「目に青葉 山ほととぎす はつ松魚」(山口素堂)は有名な句ですが、京都の夏の魚は「鱧(はも)」。最近は年中食べられるようになりましたが、氷の上にのった鱧の落としは、冬では食が進みません。
鱧といえば、鴨川の「床」を連想します。床も3年前から、5月1日に始まるようになりました。PRのために、床の上で祇園囃子を演奏されているようすがテレビのニュースなどで放送されていましたが、まだまだ季節はずれの感は否めません。
ホトトトギスの声は真如堂ではあまり聞くことができませんが、ウグイスが「夏になっても忘れないで!」と言わんばかりによく啼いています。
連休、お楽しみ下さい。