4/20版 

真如堂 NOW !!



境内のつつじと新緑

 朝晩、まだ肌寒い時が日があり、暖房器具がなかなか片づけられないという方も多いのではないでしょうか。
 今日は朝から曇り。だんだん崩れて雨になる予報で、こういう陰った日は余計に肌寒さを感じます。
 今日は暦の「穀雨」。この頃に降る雨は“穀物を育てる雨”。百穀を潤して、木々などの芽を出させます。変わりやすい春の天気も安定して、陽射しも強くなっくる、春の最後の節です。
 暦は季節の移ろいを、確実に「言葉」にしてくれますね。境内の緑も一雨ごとに濃くなり、全体の景色が変わってきました。モミジの花もそろそろ一段落。ツツジの花が、早い木ではすでに満開です。
 先日、庭に生えてきた蕗を収穫して食べましたが、実に美味しかったです。山椒の新芽もきれい! 京都の洛西一帯は筍の産地ですが、今が最盛期。地の恵み、山の恵みの美味なる季節ですね。
 自坊のサクランボは、今、生理落果のピークで、樹下は小さいサクランボだらけ。木の天辺のほうについている実はだんだん赤くなってきて、“それらしく”なってきました。


カエデの新芽(黄褐色)と種(赤っぽい) 4/19夕
 今日は天気が悪くなって写真が撮れないかも知れないと思って、昨日の夕方、カメラ片手に境内をウロウロしていると、一際目を引く木がありました。3/16のこの頁で、きれいな新芽の写真をご紹介した、あのカエデ(イタヤカエデの種?)です。
 西日を浴びて、ピンク色に輝き、とてもきれい。よく見ると、ピンク色は、ゼンマイを巻く器具のような形をした種です。長い軸についたその種の羽根の部分が、色鮮やかに見えているのです。
 高い木で、下の方にはモミジや桜の枝がたくさんあり、なかなか絶好のアングルが見つかりませんでしたが、とりあえず パシャ!!
 ああいう美しさというのは、木の状態とお天気や日の光の差し方、雨の後で木が洗われて空気も澄んでいたことなどの条件が一度にそろって見られる光景です。自然との一期一会ですね。


ニシキギの花(黄緑色の花なので、わかりにくいでしょう)
 5月が近づいてくるに従って、京都3大祭りの一つ 葵祭の話題が、ローカルニューに登場するようになりました。京雀たちは、「今年の斎王代は京都生まれやけど、東京育ち。インターネットで葵祭を勉強したはるんやて」などと囃しています。斎王代や勅使、女別当などの装束の新調され、その費用は900万円。大変ですね。
 葵祭の頃は天気が崩れることも多く、葵祭の行列の弁当を作っているボクの友人の仕出し屋はいつもハラハラしています。
 先日、あるホテルマンが、「桜の開花が早まって、桜目当ての団体のキャンセルが相次いだものの、すぐに個人客で埋まりました。京都の人気は根強いですねぇ」と言ってました。人気にあぐらを掻いて、あまり誘致に熱心とも思えないのも京都の行政ですが…。
 葵祭に来られるなら、すぐにホテルの予約をなさってくださいね。

 藤、ツツジ、椿、シャガ、白ヤマブキ…花いっぱいの境内です。秋にきれいな紅葉を見せてくれるニシキギも、今、目立たない小さな花を咲かせています。
 連休のご予定はたてられましたか?