12/29版 

真如堂 NOW !!


本堂前の石段 朝日に照らされた石が光っています。もみじにはまだ枯れ葉が…

 さぁ、今年もいよいよあと3日。今日からお休みという方も多く、大掃除でお忙しいことと思います。

 境内では落ち葉も減り、まだ忘れ去られたように枝に付いたままのもみじの枯れ葉や種が、いっそう寒さを募らせています。
 お墓の「大掃除」をしてからお正月を迎えようとする方々の姿が、今日あたりからパラパラ見られるようになりました。
 苦沙彌も自坊のすす払いを終え、昨日は餅つき、あとは細々としたところや自分の居室の大掃除を残すのみとなりましたが、これが一番大変かも知れません。


枯れ葉の中に、寒さを避けるかのように咲くスミレ
 大掃除が済めば、注連縄や門松の飾り付け。29日は「苦」、31日では「一夜飾り」になるからと、お飾りは28日までか30日にするものだと言われます(30日も「一夜飾り」同等という説も)。
 お寺でも注連縄や門松を飾り付けますが、これらは考えてみれば、本来神道的なもので、ちょっと奇妙な感じがします。
 門松は歳神を招くための目印であり、神さまがお降りになったときに宿られる場所「よりしろ」を表すものです。また、注連縄は清浄な場所と日常との結界という意味で、鏡餅は歳神様へのお供え物という意味です。このように、お正月の飾り付けなどは、歳神さまをお招きしてご接待するための準備なのですね。

 年々、正月らしさがなくなっていく気がします。「♪ お正月には羽ついて、コマを回して遊びましょう ♪」などという光景を見ることもありませんね。
 昨日、西陣の美容院のおばあちゃんが、「お正月やからて、晴れ着を着たり、髪結うたりする人がほんま減りました」と話しておられました。西陣でも着物を着ないのですから、織り屋さんがどんどんなくなるのも仕方ありません。
 お寺に年始参りに来られる方でも、晴れ着を着ておられる人は本当に少なくなりました。服装で気分は変わるもの。晴れ着を着て、1年をキリッとスタートするのもいいかも知れませんね。


珍しい黄色の千両の実がいっぱい! まもなく鳥によって丸裸に
 さて、「真如堂 NOW !!」も今回をもって今年最後の更新となりました。
 テロ、狂牛病、不況など、明るい話題の少ない今年でしたが、皆さんにとってはどんな年でしたでしょうか?
 今年1年間、「苦沙彌のINTERNET僧坊」にお越しいただき、ありがとうございました。来年が皆さまにとって素晴らしいとしになりますよう、お祈り申し上げます。

 なお、除夜の鐘は、31日夜11時40分過ぎより撞きはじめます。108つの限定版のため、4〜5人で1撞となります。除夜の鐘についてはこちらをご覧ください。