12/15版 

真如堂 NOW !!


お年寄りが散歩するひっそりとした境内

 12月も半分が過ぎました。
 昨日から一気に冷え込み、昨日は京都市内でも少しだけ小雪がちらつきました。今朝の最低気温は1.3度と、今年最低です。北日本からは大雪の便り。そろそろ冬将軍の到来でしょうか。

 境内の景色の移ろうスピードが一気に落ち、先週の更新時とさほど違わないような感じがします。もみじの種は枝にいっぱい付いたままで、わずかに残っていた赤い葉の数が少し減った程度でしょうか。
 枝に残る枯れ葉や種が少しずつ落ちるので、一気に掃除をして片づけるというわけにはいきません。今年の紅葉は、見頃が終わるのは早かったものの、「切れ」が悪いような感じがします。

 境内の絵を描くのにたとえると、秋は赤や黄や緑など、絵の具をいっぱい使わないといけません。でも、季節が冬に向かうに従って絵の具が減り、今は少ない色使いで絵が描けるように思います。むしろ、「墨に五彩あり」といわれる微妙な墨色で描く方がピッタリかも知れません。
 犬の散歩とウォーキングや散策をする人以外の姿のない、普段の真如堂に戻りました。

まだ種がいっぱい付いたままもみじ

 空に、渡り鳥が群をなして移動しているのを見るようになりました。
 京の冬の風物詩の一つ、鴨川のユリカモメ。「都鳥」と平安時代から京都の冬にはつきもののこの鳥。「さる折に白き鳥のはしと足と赤き、川のほとりに遊びけり。京には見えぬ鳥なりければ、皆人見しらず、渡守に、これは何鳥ぞと問ひければ、これなむ都鳥といひけるを」(『伊勢物語』とありますから、平安時代、京都では見られなかったのでしょうか。初めて京都市内で越冬を確認したのは1974年のことだそうです。
 ユリカモメは、晩秋になるとカムチャツカ半島から日本に越冬のために渡ってくるそうです。琵琶湖で夜を過ごし、朝になると鴨川へ飛来。夕方になると、また一斉に琵琶湖へ向けて飛び立つといいます。上賀茂から七条辺りの鴨川に分散していたユリカモメが、夕方になると一斉に飛び立ち、次々と新しい群れが加わって、大きな群れが輪を描くように舞い上がる「鳥柱」と呼ばれる光景は圧巻。ユリカモメ保護基金HP

 歳末・迎春準備の歳時記ニュースが地元紙を賑わせる頃となりました。今日から年賀状の受付も始まりました。
 「お正月が来るから」と思い切らないとできないこともたくさんありますね。今年中に頑張って片づけようかなぁ。大掃除は、もう少し寒さが弛んだ日にしようっと!