11/17版
真如堂 NOW !! |
写真は、今朝(11/17)朝8時半頃に撮したものです。
朝日が本堂を越えて境内の隅々まで木々を照らし始め、もみじやかえでの黄・赤がいっそう輝きを増してきます。夕方と共に、紅葉の一番美しい時間です。
塔の手前は花の木。この木は昭和天皇の御大典記念に木曽福島で買い求めて京都植物園に植えられた木の1本で、その後の昭和4年、三井家から真如堂に寄贈されたものです。
大正4年、男爵三井八郎右衛門氏は京都在住の恩返しと御大典の感激から、25万円を京都植物園を作るにあたって寄付したということが、植物園内の石碑に刻まれています。
その返礼の意味で、三井家はこの花の木2本を譲り受け、それを真如堂に寄進したものです。2本のうちのもう1本は、本堂の左前に植えられています。
花の木は岐阜県の中津川周辺に多く自生していて、中津川市千旦林中洗井の自生地(30余株)は大正元年に日本で最初に発見され、大正9年に国の天然記念物第1号になっています。
非常に珍しい木で、湿地に好んで自生するようですが、真如堂の花の木も、すぐ側にある井戸の中に水を求めて太い根を伸ばしています。雌雄異株らしいですが、この木は雌?
下の写真は、イタヤカエデの一種です。
花の木は、上から次第に紅葉し、うまくいった年は上から赤・黄・緑と染め分けます(今年はダメでした)。イタヤカエデはいっぺんに木全体が紅葉し、そのピークは大変美しいですが、見頃が短い気がします。
花の木は、真如堂の紅葉の先駆けです。でも、今年は、もみじなども急に見頃を迎え、一度の紅葉のピークが訪れたようです。
「今年の紅葉は遅い!」と、何度もこのコーナーで書いてきましたが、大ハズレです。スミマセン。でも、今は本堂前あたりのもみじが紅葉のピークですが、これが次第に本堂裏あたりへ移っていき、12月初旬までは楽しめるはずです。
さて、こちらのカエデは本堂正面の白砂の広場の左側に植えられているウチワカエデです。
99年11月15日のお十夜結願の日に、西多摩玉泉寺の鉦張り念仏保存会の皆さんが、本堂で鉦張り念仏の奉納をされた記念として寄贈されたもので、最初は活着するか心配しましたが、無事根付いて次第に紅葉も進んできました。
まだ樹高2メートルほどしかありませんが、大きくなって、見事な紅葉を見せてくれるのが楽しみです。
このようにカエデだけでも数種類。一口に「もみじ」といっても、境内にはいろいろな種類のもみじが植えられています。
もみじの中でも紅葉が美しいのは、葉が小さいいろはもみじ。大きい葉のもみじは、黄色くなって終わりという木もあります。
今は紅葉の名所といわれる真如堂ですが、戦後間もない頃の写真を見ると、鬱蒼と松が生い茂っています。昔から紅葉の名所であったわけではないようです。
紅葉もいいですが、岡崎の勧業館では「京の職人衆フェスティバル」が18日まで開かれ、京人形や鹿の子絞り、竹工芸などの制作実演もあるそうです。こちらの「京」も面白そうです。
ともあれ、今週の土日と来週の連休は、秋一番の人出となるでしょう。清水寺のライトアップも今晩から。都大路は大混雑。時間には相当の余裕を持ってお出かけください。特に、大原や東山近辺に行かれる方はご覚悟を。嵐山へはJRか嵐電で行かれるのがいいでしょう。普段の京都とは違いますよ。
紅葉シーズンを迎え、このページにも普段の2〜3倍の方が訪れてくださっています。
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皆さんの今日一日がすばらしい日になりますように。