11/10版
真如堂 NOW !! |
今日は快晴。日なたにいると、暑くて汗が出るくらいの気候です。
京都の観光地は、人・人・人。それでも、勤労感謝の日の頃よりはずっとましで、この先3週間ほどの混み具合を考えると、気が重たくなります。
境内にも急に人が増えてきました。普段、人影まばらな真如堂にとっても、「異常」な季節の到来です。
カエデの紅葉が次第に美しくなり、冷え込み具合にもよるでしょうが、ここ1週間〜10日がカエデの見頃(苦沙彌予想)。
樹のてっぺんや枝先から次第に赤くなり、黄色や緑色の葉とのコントラストも美しいです。
カエデの紅葉は、もみじに比べて、さほど気候の影響を受けないのでしょうか、毎年きれいなように思います。
紅葉の見頃と言っても、毎日見ているとそれぞれの木で見頃は違います。
「この木は今日が最高だなぁ」と思う瞬間がそれぞれの木にあります。木の「体調」、その日の天気、光線の具合、そんなものが微妙に絡み合って、「今日、今が最高」という瞬間が出現します。まさに「縁」としか言いようがない、人間のはからいを超えたものです。
話題は転換しますが、京都に関するいろいろな雑誌が出版されています。ボクも時々それを買って、参考にすることがあります。
でも、例えばそれを見て、実際のお店に行ってみると、大きくハズレということも多くあります。
先日も檀家と話していて、「京漬物」というけれど、テレビでもコマーシャルを流している某大手漬物屋の漬け物など、京都の人はまず買わないという話になりました。大手漬物メーカーの一流漬物より、スーパーで買ったもののがよほど美味しいということもよく経験します。
同様に、「京料理」とか「京○○」と名付けられたもので、まるで京都とはほど遠いものがたくさんあります。
一昨日、ボクは東京で「京野菜 寿司」という京漬け物をネタにした?にぎり寿司ものを食べましたが、ネタの一つは野沢菜でした。「オイ、オイ」と言いたくなります。
観光シーズンは、そんなまがい物が普段にも増して京都でも横行します。「本物」を見分ける目を楽しむのも、「京都通」を標榜する人にとっては一興かも知れませんよ。
あまり天気がいいので、パノラマ写真を作ってみました。墓地から見た映像で、左端が真北、右端が真東ぐらいでしょうか。
左端にある建物が苦沙彌自坊です。その右に三重塔とその手前に赤くなったカエデとお堂の屋根が見えますが、これらはライブカメラで見えている辺りです。赤いのはすべてカエデです。その右奥には比叡山が少し見えます。
真ん中に大きな檜が2本、その右に鐘楼堂とその上に重なった本堂の屋根。手前の赤いのは桜の紅葉です。少し右の山が大文字山。火床が見えています。その下辺りが、法然院・安楽寺・霊鑑寺でしょう。
境内も哲学の道辺りも人が多くて大変でしょうが、誰も来ないようなこんな場所からちょっと距離を置いて景色を見るのは実に愉快です。
身の回りの世界も、時々こうして見てみるのもいいですね。