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今日の真如堂?


本堂横の藤の葉にとまる蝉殻

 今日の京都の最高気温は33.4度。35度を超えないと、少し楽に感じます。ここ2〜3日はそういう意味で「楽」で、夜も少し眠れるようになりました。
 暑さをいや増す大音量の選挙カーの声。今日を限りということもあり、ますます熱気を帯び、支持を訴える声は京都市内の中心部で重なっています。
 市内を南北に走る鴨川は水量が減り、普段は淵のようなところが瀬のように白波をたてています。川の中で走り回る犬、川辺の木陰で談笑する老友、颯爽と銀輪を転がす人…暑い中に涼を感じる光景です。

 境内の木々も水が欲しそうです。墓地の井戸も涸れる寸前と、管理人があわてています。
 ムクゲの花は、朝、開いた花が夕方には萎んでしまう「一日花」で、「槿花一朝の夢」(人の世ははかないの意)に例えられます。ただでさえ短いいのちの花も、炎天下で生気がなく、ますますはかない情趣を感じます。

   そ れ が し も 其 の 日 暮 ら し ぞ 花 木 槿   一 茶

 夏のはかないいのちと言えば蝉もそうですが、今夏は蝉の声にも力強さを感じません。夏に強いはずの蝉にとっても、今年の暑さが身にしみるのでしょうか?
 蝉を捕るより、境内の木々に残る蝉殻を集めるのに夢中な見知らぬ子供に、「あれ取って!」と高いところに残る蝉殻を指さされました。

 今日の午前中、寺の法務で、奈良に近い城陽市というところへ出かけました。
 昨日、水道の導水管が破裂し、宇治や城陽は断水が続いていました。この暑い中、飲料水やトイレ・シャワーの水、植物への水やりにもずいぶん苦労されている様子でしたが、幸い城陽市に限っては今朝復旧。檀家の家でお茶もいただけました。
 イチジク畑や蓮池が広がる中の農道を走りましたが、イチジクの香りや一面に咲く蓮の花に、少し現実離れしているような錯覚をおぼえました。
 境内に更新ネタの少ない時は、外に材料を求めてもいいなぁ、こんなすばらしい光景を皆さんにお見せしたいなぁとも思いました。

 京都の各寺から、早朝の涼しい時間に法話をする「暁天講座」の話題が流れてくる頃となっています。
 さぁ、来週はいよいよ8月。「お盆までにもう少し暑さが和らいで欲しい」と、ご祈祷したい気分です。