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今日の真如堂? |
暖かい晴れた日が続き、今日は「杉花粉が猛烈に飛んでいる」とか。マスクをした人が多いですね。
境内は一気に春景色。サンシュユの花も一気に咲き、馬酔木や椿も見頃となりました。もみじも新芽を出し始め、桜の蕾からはピンク色がこぼれ始めました。
春の匂いもして、本格的な春がものすごいスピードでやってきた感じです。
桜の開花までもあと数日。普段の年は、桜の咲き始めから満開になるまで1週間ほどかかるらしいですが、早い年は3日ほどだとか。今年はどうやら後者の様相です。
元三大師堂前の八重の紅梅もここ3〜4日ほどでアッという間に満開。
この梅はかなりの古木。もともとはかなり大きかったようですが、上の部分が枯れて腐り、今は下の方から出た枝が伸びて花を咲かせています。
最近、お堂に向かって反対側に、未生の白梅を植えました。まだまだ小さい木ですが、ちゃんと咲いています。ただ、白梅の方が早く咲くので、咲きそろうことは無理ですね。
この陽気に誘われて、今朝、ちょっと足を延ばして大文字山に登ってきました。往復3時間ほどでしたが、タップリ春を満喫しました。
大文字山登り口までの民家も花が一杯。沈丁花の香りが漂い、木蓮、椿、ミツマタ、梅、ヒイラギ南天、トサミズキ、レンギョウ、コデマリ…とにかく一杯咲いていました。
登り口から「大」の火床までは30分ほど。火床から見る京都市内は霞んでいました。北西方向には、今日竣工したという京都市の焼却場の大きな煙突が見えていました。
大文字山頂から少し足を延ばして、大津の三井寺の裏山近くまで行きました。行ったというより、道を間違ったのですが、そのおかげで新しい発見がありました。
まず、大文字のずっと奥の山頂に大きな航空標識施設があったこと。京都上空を多くの飛行機が通りますが、この施設があるからなのでしょうね。
それと認識を新たにしたこと、それは大文字山と如意ケ岳は違うということ。大文字山は火床から10分ほど登った366mの山。如意ケ岳は大津にほど近い航空標識施設のあった372mの山。「立入禁止、大阪国際空港長」。施設のために三角点は見つけられませんでした。
多くの資料では「大文字山=如意ケ岳」となっていますし、ボクもずっとそう思ってきました。大文字山を東如意ケ岳とも呼ぶようですが…。でも、別だったとは…。
大津側に降りた方が早かったのですが、電車に乗って帰るのが面倒だったので、来た道を戻って鹿ヶ谷に降りました。
鹿ヶ谷は、平安時代末の1177年、後白河法皇の近臣であった俊寛僧都らは平家討伐の密談をこの鹿ヶ谷で行い、それが発覚して流罪となった「鹿ヶ谷事件」の舞台。今もこの場所には、大きな「俊寛僧都忠誠之碑」が建ち、密談場所となった山荘跡とおぼしき石垣などが残っています。
水量は少ないものの、落差20m以上の滝もあり、今の季節は椿が、秋には紅葉が楽しめます。
大文字に登ったときには必ず訪れる、苦沙彌お気に入りの場所です。
春と歴史と新しい発見の充実した一時でした。
皆さんも、お近くを探訪されてみてはいかがでしょう。きっと何か発見がありますよ。
京都地方気象台は、今日24日、桜の開花宣言をしました。平年より1週間、去年より10日早い開花宣言です。