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今日の真如堂?


塔の内部。3層目付近から下を眺めた様子

 お天気が安定しない1週間でした。急に冷え込んだり、晴れたかと思えば長続きしなかったりして、体調をこわされている方も多いようですね。
 京都でも、そろそろコタツやストーブが恋しい季節。もう数日で11月。紅葉シーズンを控え、日に日に人が増え、遠来の観光客も増えてきました。それと共に、何となく気忙しくなります。

 さて、今週は特に『今日の真如堂』と銘打つような内容ではありませんが…。初めて登った三重塔の内部を公開!
 掲示板にも書き込みましたが、真如堂で生まれ育ってこのかた??年。毎日、三重塔を眺め、「あれが倒れたら下敷きになるかなぁ」というような距離にいながら、塔に登ったことがありませんでした。今回、テレビの取材下見を契機に登ることになりました。
 まず、登った感想。「ほこりっぽい!」。これが第1です。あとは…「コワイ」「景色がいい」かな。
 三重塔の扉はいつもは閉めっきり。境内で一番新しい建物とはいうものの、築後180年。その間、構造部分まで掃除をしたなどということはもちろんなく、部材の上にはうずたかくほこりが積もっていました。塔に登って以降、いまだにボクの喉は不調です。

塔3層から東の方を眺める。本堂越しの大文字山。手前は色づき始めた花の木

 1層目には法華経を納めた多宝塔が安置されていますが、2層目以上は部屋のような様相をなしていず、もっぱら構造材が組み合わされているだけ。
 中心に心柱があるものの、それは1層目の天井裏から上だけで、下までは続いていません。1層目の中央には多宝塔があり、心柱はその上から延びているのです。
 心柱はまわりの部材からは全く独立していて、心柱の周りは約50センチ四方の隙間があり、その隙間を丸太の先を切り落とした様な粗末な材で作った不揃いな梯子を登ります。
 3層目まではすぐ。それから上はかなりあり、九輪の下の方形の部分から観音開きの戸を開けて出られるらしいのですが、それは超コワソウ。止めて、3層目の小さな戸から外へ出ました。
 外には1メートル弱幅の欄干部分があり、塔を一回りできるようになっています。
 あいにくの雨天でしたが、東には普段見慣れた本堂をやや上から眺め、その向こうには雨に霞む大文字山が見えました。グルッと回って反対側からは京都市内が一望のもと。

西方。中央には京都大学病院、左手には京都ホテルが見える。もっと天気だったら…

 あいにく雨天だったのですが、今度は快晴の時に上りたいと思っています。また、ここにライブカメラを取り付けて、この景色を、とりわけ秋は紅葉をリアルタイムでお見せできればと構想し始めています。スポンサーいないかなぁ。

 境内は木々は徐々に色づき始めていますが、まだまだ。一部の木は小雨のためか葉が縮れてしまっています。今年の紅葉はどうでしょうか?
 永観堂は今年もライトアップ。昨日、点灯試験をされたとか。真如堂は、夜まで人に来られると困るので、決してしません。
 紅葉が美しいのは夕方。どうぞ天気のいい日の夕刻に。見頃が来ればお知らせします。