8/12版 

今日の真如堂?



総門前の駒札

 35度なんて当たり前の毎日。そんな暑い暑い日差しの中、お盆の行事が本番に突入しました。
 8/7と8/10は、本堂での盂蘭盆施餓鬼法要。15日までは、棚経の毎日。少しは曇って欲しいなぁと思いつつ、山の端から湧いてくる入道雲も気になります。
 8日の4時前頃、2〜3回雷鳴がしたかなぁと思っていた矢先、急に多きのが2発。2発目がいけません。本堂の避雷針に落雷。ドッカ〜ン! そのうち、消防車の音がどこからともなく…。落ちた拍子に、本堂の火災報知器の感知器が作動し、自動的に119番通報。消火ポンプも起動。たまたま自坊にいたボク。火災報知器が作動した時は、境内のあちらこちらでベルが鳴るはずなのですが、今回は無鳴動。消防車の音で作動を知ったような始末。慌てて、「誤報です」と119に電話したものの後の祭り。消防車はくるわ、警察は来るわ…。後で調べると、ベルの回線が圧倒的な過電流などで断線していました。テレビや電話も故障。雷は恐い。

 さて、総門前に大きな駒札が立ちました。
 「戒算上人950年 東三條女院1千年 遠忌大法要 平成14年春執行 真正極楽寺」。
 戒算上人は真如堂の開山。東三條女院は、比叡山の阿弥陀如来を都に降ろして寺を造って欲しいと願われた願主で、円融天皇の女御、一条天皇の母。道長の藤原氏全盛期を作った人だともいわれている人です。その2人の950年忌(今年)、1千年忌(14年)の記念事業を平成14年春に行うという駒札です。
 考えてみれば、何度も火災や移転にあいながら、真如堂が千年以上も続いていることは大変なことですね。本堂一つにしても、元禄の再建以来、よく雷の襲来に耐えてきました。

工事中の本坊越しの大文字。「大」の字が変?

 写真ではわかりにくいですが、送り火の「大」が変なのです。「大」の横棒の右側が大きく崩れたように見えるでしょう? 2週間ほど前から異変に気づき、先日も他の人も「変ですねぇ」と話していました。
 その矢先、10日の地元新聞の夕刊に「『大文字』で土砂崩れ!?」という記事が掲載され、納得。記事によると、異変に気づいた人が新聞社などに問い合わせた様子。記事はこの異変の原因を、
 「毎夏、送り火に備えて大文字山の草刈りを行っており、今年も7月末に保存会のメンバーが、「大」の字の火床付近に生い茂った下草を刈ったという。
 刈り取った草はそのまま現場に置いてあるため、枯れて赤茶色に変色した草が、遠くから眺めると崩れた地肌のように見えるとみられる。……遠くから見ると、地面がえぐられたように見えるが、下草刈りを念入りにやり過ぎただけ……今年も送り火は大丈夫」と伝えています。
 京都市長の思いつきで、新世紀を記念して、今年の大晦日には、数十年ぶりに8/16以外の日に点火されるとか。行政の思いつきは、鴨川のフランス橋だけで十分。
 精霊は大晦日にも送られるのかなぁ。ちなみに、あれは「大文字焼き」ではありません。「送り火」です。

 もう一息、お盆を乗り切らなきゃ!