新年あけましておめでとうございます。2000年の門出、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
心配されていた“Y2K問題”も大きなトラブルはなく、平和なお正月となりました。ボクのちょっと旧式となったパソコンも今のところ無事。
お寺の年末・年始は、忙しさでは年間ベスト5にはあげられる時。大掃除や迎春準備が終わったかと思えば、そのまま正月になだれ込み。
大晦日には除夜の法要と除夜の鐘。寝たかと思えばすぐ起きて、元旦のお勤めである修正会(しゅしょうえ)。
真如堂の修正会は、その年の一番最初の声で読経する習わしで、法要が済むまではお互い目礼のみ。2時間ばかりのお勤めが終わって、年頭の儀式で、初めて「あめでとうございます」の肉声。屠蘇やお抹茶などをいただきます。
花びら餅 | 花びら餅をご存じですか? 花びら餅は宮中の正月行事で神前に供える餅として作られる菱葩(ひしはなびら:民間の鏡餅に当たるといわれます)を菓子にしたもので、薄く延ばした白い丸餅に小豆色の菱形の餅を重ね、甘く練った白みそとごぼうの砂糖煮をはさんで二つ折りにしたものです。菱葩の牛蒡は押鮎に見立てたもの、白味噌は雑煮に因んだものと伝えられています。明治時代になり、裏千家玄々斎宗匠が宮中より許され、菱葩を模した菓子として初釜に使うようになったものだそうです。
花びら餅とお寺が特に関係あるわけではありませんが、京都では「あー、お正月だなぁ」と思う、季節を感じさせる逸品。修正会が終わって、年頭の儀式で花びら餅を食べると、しみじみと新年を実感します。
2000年を迎える除夜。写真をクリックすると鐘の音が聞こえます
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さて、大晦日、除夜の鐘の光景です。
おだやかな大晦日、今年もたくさんの方が鐘を撞きに来られました。撞く鐘は108つ。来られる方は500人ほどなので、4〜5人で1撞きとなります。
現在の鐘は宝暦9年(1759)に鋳造されたもの。鐘もある程度撞き続けると金属疲労を起こしてダメになるとか。あまり強く撞く人がいると、ちょっと心配です。
鐘の内側に細かい字が彫ってるのがわかりますか? これは鐘を造るときに浄財を寄進した方々の名前が彫ってあるのです。普段はあまりよくわからないのですが、フラッシュの光ではよく見えますね。
今年からは甘酒の接待を始めました。
紙コップが550弱なくなりましたから、それだけの方々にご賞味いただいたということですね。
来られる方のうち、50名以上は外国人。英語の看板を作らなきゃと、作った看板が“Free Sweet Sake” これで意味が通じたかな?
甘酒って、きっと外国人には変な味でしょうね。ジンジャー(生姜)の味だと言っている外国人もおられました。日本慣れされているのか、お賽銭をあげていく方も多かったですよ。
家族連れ、友達や恋人連れ、旅先でお正月を迎える人など、それぞれの新年を真如堂で迎えられました。12時を無事越えて、「あー、電気は消えなかった」と喜んでいる人など、今年ならではでした。
さて、このホームページを始めたのは96年の12月。丸3年が過ぎたのですね。カウンターの数字は当てになりませんが、本当に多くの方の去就がありました。
今年はそろそろRenewalしなきゃと思っています。
多くの素晴らしい出会いに心をときめかせながら、2000年をスタートします。
今年も皆さんのご来訪をお待ちしています。
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