11/15版
今日の真如堂?


 ちょっと寒い日が続いたかと思ったら、また「あたたかく」なってしまいました。それでも、「もうこれ以上待てない」と言わんばかりに、もみじなどが徐々に色づいてきました。そうですねぇ、紅葉の進み具合は5分といったところでしょうか。でも、色は少し黒ずんだような感じで、あまり冴えません。しかも、葉先が枯れ込んでいたりして、近くに寄って見ると、アラが目立ちます。遠目の見物がおすすめですヨ。

 さて、今日は「お十夜(じゅうや)」法要の「結願(けちがん)日」。10日間の締めくくりです。お十夜の由緒は前回のこのページに書きましたが、真如堂の年間行事中の中でも最大のものです。
 2時からのお練り大法要では、稚児・御詠歌・僧侶などの行列が境内を練り歩きます。そして、本堂内ではお十念が授けられます。もちろん、十夜の鉦は1日中鳴り響いています。
 5時からの本尊の扉を閉める法要は、結構ドラマチック。
 境内には、これを食べると、歳を取ってから下の世話をして貰わなくていいようになるといわれる 「タレコ止めの十夜粥」や「十夜蛸」「十夜柿」の店などが出て賑やかですヨ。

 ボクにとっても執事になって初めてのお十夜。とにかく忙しいの一言につきます。何が忙しいのか…昨日は100キロのお米をといで十夜粥作り。そしてパック詰め。「執事の仕事は米炊きですか?」と回りから冷やかされながら、エプロン姿で一日過ごしました。

 さて、本当は行事の様子をお伝えできればいいのですが、何せ自分が出ているもので、なかなか写真が撮れません。


 右の写真は、参詣の方がご本尊のすぐ前まで上がって拝んでおられる「本尊結縁」の光景で、お十夜の結願日に限って行われる行事です。
 参詣者は「南無阿弥陀仏」と書かれた帷子を着て、ご本尊のすぐ前に。ご本尊とは1メートルほどの距離です。ご本尊の右手には「善の綱」と呼ばれる5色の綱が結ばれ、本堂の外の白い綱にまで繋がっています。
 本尊の左手には平安時代の陰陽師 安倍晴明を閻魔大王のもとから蘇生させたという不動明王、右手には千手観音がまつられています。
 一時は長蛇の列ができた「本尊結縁」ですが、みな真剣な面もちで掌を合わせておられました。

 紅葉のピークまでは、最低あと1週間はかかります。