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今日の真如堂?


本堂前で八重山民謡を歌い上げる大工哲弘さん

 今日、本堂前で“ちばりよーYOUYOU館'98 大工哲弘沖縄民謡コンサート”が開かれました。

 「ちばりよー」というのは「無理しないで頑張れ」というような意味? 「YOUYOU館」というのは精神障害者の共同作業所です。このコンサートは、YOUYOU館への支援と精神障害という理解されにくい病気を少しでもわかっていただこうという目的のために開かれました。

 本堂前の白砂の広場に、ステージやテントが並び、300人弱の人が参加。泡盛やゴーヤチャンプルといった沖縄色溢れる出店や作業所の自主製品なども販売され、もうお祭り気分。
 境内にはエイサーの太鼓の音や三線の音が響きわたり、普段のお経や木魚の音とはまたちょっと違った雰囲気。
 参加者は時には総立ちで踊り、時には手拍子や三板(沖縄のカスタネットのような楽器)で調子をとったり、呑んでいい気分になり横になったり、それぞれが真如堂での時間と空間を満喫して下さったように思います。

勇ましいエイサー。太鼓の音がお腹に響く
 昨日の準備の時はにわか雨の降る天気。東北地方では大雨の被害も出ている中、屋外でのこの催しは一か八かの賭のようなもの。今日も降水確率30%。「所によりにわか雨」の予報。ところが、朝のうち薄曇りの天気だったのが、コンサート開始の頃には晴天に。さほどかんかん照りでもない、しかしながら沖縄民謡にふさわしい太陽も顔を出し、最高の日になりました。
 今回のコンサートは、40名ほどのボランティアの協力やいろいろな人の支えにより、本当に素晴らしいものになった気がします。

 中には、本堂前を“占領して”行うこの催しをあまり好ましく思ってない人もいるのですが、お寺の境内・本堂、そしてそこに生えている木々すべては、みな、訪れる人ためにあるものだと思います。
 本堂の前の空間で、沖縄民謡を楽しみたいという人、心の病を持っている人、心の病に関心がある人、いろいろな思いをもった人が集い、歌い、飲み、語り、それぞれのスタイルで時を過ごしてくださったことは、お寺冥利に尽きるのではないかと、私自身は感動しています。

踊り方を習い、歓声を上げて踊る参加者

 真如堂の境内(屋外)でコンサートをするのは今回が初めてですが、これからも機会を作っていろいろな企画をしていきたいと思っています。
 何かいいアイデアがあれば教えて下さいネ。

 もう夏休みも終わり。秋に向かって本格的に進んでいくのですね。