8/24版
今日の真如堂?



写真 水野克比古氏
 お盆も終わり、一息。
 京都には毎日檀家を回ってお参りする「月まいり」という風習がありますが、8月はお盆の棚経をするため、月参りは休止。お盆はいわば月参りをギューッと一定期間にまとめたような感じです。でも、毎日のルーチン・ワークがなくなると、こんなに気楽なものかと思います。
 京都では、24日のお地蔵さんの縁日に因んで、その前後に「地蔵盆」というのを各町内でします。最近は、町内の役職の方の勤務の都合などで土・日にすることが多くなりましたが、少し前までは22・23日の2日間というのが大半でした。また、その町におまつりしてある仏様が「大日さん」だったりすると、28日前後にします。
 地蔵盆は夏休みを締めくくる子どものお祭りのようなもので、その準備なども子どもが当たります。
 各町内にはたいていお地蔵さんの小さな祠があり、石のお地蔵さんが祀られています。そのお地蔵さんの1年の埃をきれいに洗い、絵の具などで彩色して、新しい前掛けなどをかけて荘厳します。、また、行燈などの紙を貼り替えて、そこに思い思いの絵を描きます。それは、やはりテレビのアニメなどの影響が強く、たまたま数年前のものなどを見ると郷愁を誘います。
 最初はまずお勤め。直径数メートルの大きな数珠を回す「数珠回し」というのもします。10時と3時はおやつ。金魚すくい、福引き、花火、肝試し、ゲームなどが2日間に行われ、福引きなどは町内の全家庭も参加して、懇親の場ともなります。
 町内の役員の人にとって、この地蔵盆は秋の運動会とならぶ大イベント。町内会費の大半もこの時に使います。
 子どもの頃はこの地蔵盆が待ち遠しくて仕方なかったものですが、最近は子どもも減り、世話役のお年寄りの方が多いようなこともあります。子供も走り回って遊ぶよりは、ゲームボーイなどをしています。少々活気がなくなりましたが、地蔵盆は京都の夏の風物詩としては欠かせません。
 境内では百日紅や木槿も満開です。

 8月21日から25日まで、大津市の東南寺で「戸津説法」が行われます。22日、ちょうどお参りし、写真を撮ってきましたので、この場にアップします。
 この法会の歴史は古く、天台宗の開祖、伝教大師最澄さまが、比叡山の護法神である山王権現に対する法楽と、一般民衆のために法華経を講じたのがその始まりとされています。
 この法会の説法師をつとめることは天台宗のトップ=天台座主への道へ踏み出すことでもあり、いわば天台座主への登竜門ともいえます。