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今日の真如堂?



数珠回し。大きい珠が回ってきたら少し持ち上げて拝む。最近は子供の数より高齢者の
数の方が多い町内も

 お盆も終わり、今日は処暑。暑さも一段落のはずですが、京都は今日も厳しい暑さ。
 そんな中、境内には元気な子供たちの歓声が響きわたっています。

 24日のお地蔵さんの縁日を前に、22・23日は地蔵盆。夏休みを締めくくる子供たちの“お祭り”です。
 関西以外の方にはあまり馴染みがないかも知れないこの行事。

 冥途に行く途中にあるといわれる賽の河原で、子供が石を積んで塔を作って善行を行おうとすると、鬼がやってきてそれを崩す。子供は泣きながらまた積み直す。積んでは崩し、積んでは崩し…。そこへお地蔵さんがやってきて救ってくれます。そういうところから、お地蔵さんは子供の守り本尊のように言われるようになったのです。
 もともと地蔵菩薩は、お釈迦様が亡くなって以後、次の仏である弥勒菩薩が出現するまでの56億7千万年の間、私たちを救ってくださり、しかも六道のいずれにいるものにも手を差し伸べてくれる、大地のような大きな心を持った仏とされています。したがって、智恵や信心の足りない子供でもちゃんと救われると考えられ、そういう信仰と亡者を供養するお盆の行事が合わさったものだと考えられています。



思い思いの願い事やアニメの人気キャラクターの絵が描かれた行燈れるの?
 行事は各町内にあるお地蔵さんの前で行われます。最近は、街中の建物がマンションに立て替えられることも多いですが、その1階にはちゃんとお地蔵さんの小さな祠がまつられます。
 町内の世話役のもと、子供たちが集まって、まずお地蔵さんの化粧直し。前の化粧を落として、絵の具を塗り直します。行燈を書いたり、飾り付けをして、お勤め。老若男女が寄って、数珠回しもします。
 あとは楽しい楽しいプログラム。10時と3時のおやつ。金魚すくい、くじ引き、ゲーム、ビデオ(昔は映画でした)など、町内の赤ん坊から世話役の高齢者までが一同に会して賑わいます。おそらく、1年中で最も近隣の人々が集まる機会でしょう。
 子供の頃は、地蔵盆が終わると、「あー、また学校が始まる…」と気が重たくなりました。

  地 蔵 会 や 近 道 行 く 祭 り 客  蕪村

  幻 燈 は い ま 西 遊 記 地 蔵 盆  たかを

 幻燈なんて、なつかしい…。