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今日の真如堂?

 春一番が吹き荒れて以来、ここ数日少し寒さが戻ったようなお天気でしたが、風邪などひかれていませんか?

 18日から24日まではお彼岸で、墓参の方が大勢来られています。特に昨日はお中日で、各お寺で法要がありましたので、境内は大混雑。「早く来て奥のほうに車を入れたら出られなくなった」などというトラブルが何件もあったようです。

 「お彼岸」とよく言いますが、どういう意味かご存じですか?
 「彼岸」とはインドの言葉の「あちら側」の訳語で、「煩悩を解脱(げだつ)した世界」という意味です。ちなみに、煩悩に満ちた現世を「比岸」(しがん=こちら側)と呼びます。私などはどっぷり「此岸」ですが…。
 この悟りの世界は西の彼方にあるとされ、太陽が真西に沈む春分と秋分の日には太陽が西方の浄土を照らしていて、現世の人々と浄土が最も近くなり通じやすくなるといわれています。ですから、春分・秋分の日、つまり彼岸は現世と浄土を結ぶ特別な時であると考えられるようになり、彼岸に落日を拝むという風習も起こりました。
 彼岸は今は仏教の行事ですが、実はインドでも中国でも行われていない、日本特有の行事です。春分・秋分の日は古来より「魂祭り」並びに「祖先のお祭り」をする日でしたが、聖徳太子の頃から仏教の行事となっていったといいます。
 お墓参りしてお彼岸が終わったような気になりますが、本当は日頃の自分の行いを反省する機会なのですね。「車が出られない」と喧嘩している場合じゃない。その反省から、自分の心を積極的に練こうと心掛けることが本当のお彼岸の迎え方なのかも知れません。

遠目にもピンクに見えだした垂れ桜

 寒さで桜の花が引っ込んだかと思っていましたが、どうして、もうピンク色が顔を出しましたよ。それでも開花まではあと10日ほどかかるのではないでしょうか。
 三重塔の横に垂れ桜があるのですが、こちらは染井吉野より早く咲き出しそうです。もう遠くらかでも梢全体がピンクに見えだしました。この木は例年ですと4月8日頃に開花するのですが、今年はあと4〜5日で咲き出しそうです。

 また、先週はつぼみも定かでなかったレンギョウが一気に咲き出しました。境内の諸処に植えてある椿も年末以来順々に咲いていて、これで桜が咲き出したら花だらけ?です。もうあと10日もすれば4月ですものねぇ。