11/7版
今日の真如堂?


5日から始まった「お十夜」の鉦

 今日はいいお天気でした。寒くもなく…こんなのでいいのでしょうか?
 11月に入ってから、手のひらを返したように?人手が増え、今日は10月の平均拝観者の約30倍! といっても、10月が平均一桁ですから…。
 紅葉は足踏み状態。夜露が降りたりはしていますが、「寒い」と思える日もあまりなく、これでは美しい紅葉は望めそうもないというもの。

 さて、5日から「お十夜(十日十夜別事念仏会)」が始まりました。
 お十夜は、今から550年程前、足利義教公の執権職をしていた伊勢守貞経の弟 平貞国が世の無常を感じ、出家して仏道に生きようと、真如堂にこもって念仏の行をされたことに始まります。
 3日3夜のお勤めが済んだら髪を落として出家しようと決意していた3日目の明け方、貞国の夢枕にお坊さんが現れて、「阿弥陀さまを信じる気持が本当なら、出家するしないは関係ないではないか。出家するのは待ちなさい」とお告げをされました。貞国が出家を思いとどまって家に帰ってみると、兄は上意に背き吉野に謹慎処分。代わりに貞国が家督を継ぐようにという命令が下っていました。
 貞国は、「兄は謹慎だし、自分も出家をしていたら家督を継ぐ者がいなくなって、執権職を受けるどころか、家も断絶していただろう。これは阿弥陀さまのお陰だ」と感激し、あと7日7夜、合計1

白い綱の先はご本尊の手に繋がっています
0日10夜の念仏をしました。これが「お十夜」の始まりです。
 後に後土御門天皇の勅命により鎌倉光明寺で行われ、全国の浄土宗寺院にも広まりました。
 お十夜は、「この世で10日10夜善いことをすれば、仏国土で千年善いことをしたことに勝る」という教え(「無量寿経」)をもとに、阿弥陀如来の法恩に感謝し、お念仏の尊さを感得する法要です。
 真如堂では、5日から15日にかけて修せられ、毎夜6時半から、講員が8つの音階の違う直径約30センチの鉦(かね)を打って阿弥陀仏を念じます。
 今夜はまだまだ練習段階といってもいいぐらいで、衣装も普段着に袈裟ですが、15日の結願法要は裃をつけての晴れ舞台です。
 紅葉のピークはお十夜の終わる頃からでしょうね。

 11/12から12/5まで、真如堂は進入車両の規制と観光車両の駐車有料化を実施します。あまりにも車が多く、境内が喧噪に包まれるのを防ぐためです。
 車を規制するのは時代錯誤かも知れませんが、歩いてゆっくりしていただける寺にしたいと願ってのことです。
 いろいろトラブルだろうなぁ。

 次の更新は15日夜か16日の朝になります。はてさて、その理由やいかに???