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今日の真如堂?




張り切ってガイドをするシルバーガイドさん

 「土・日に更新します」と言いながら、今日は水曜日。すっかり更新が遅くなってしまいました。日・月曜日は震災の慰霊祭などで神戸へ。昨日も、土曜日も時間がなくて…。すっかり言い訳から始まりました。(^^;)

 15日から「冬の旅」の「わびコース」が始まりました。これから3月18日までの間、真如堂にも多くの方がお越しになります。
 寺側で関わるのは、宝物の展示などで、説明は京都市観光協会から派遣されたガイドさんがしてくださいます。真如堂の場合、このガイドさんは「シルバーガイド」さんと言われる、いわゆる定年退職などを経て時間のできた方々が担当されます。真如堂担当は11人で、そのうち4人が交代で説明させるということです。
 今回の真如堂の拝観コースは、茶室と宝物と庭園拝観が主眼です。茶室といっても、築10数年の新しいもので、特に由緒があるわけではありません。涅槃の庭と呼ばれる庭園も、これまた造ってから10年ほどしか経っていません。
 今回一番苦労したのは宝物です。茶室や庭園がそういうことですから、せめて宝物で頑張らないとと思い、展示に工夫しました。ところが、移転・焼失を繰り返した真如堂には、古い宝物があまり現存してなく、また古い貴重なものは博物館に預けてあって、今回展示することは不可能。ということで、四苦八苦して、真如堂の由緒来歴を宝物でたどるという企画にしました。ご本尊のこと、移転を繰り返す度のトピック的な宝物など15点を展示しています。


東山を借景にした涅槃の庭では、ゆったり

 この解説作成にはこれまた苦労しました。いままでこのような公開をしたことがない真如堂には、説明用の文章や美術史を踏まえた解説などが一切なく、また製作年代さえわかりませんでした。ですから、年末から資料を山積みにしてずっと調べ、ガイドさん用の模範説明文を作り、展示用の解説ボードを作成するという作業に没頭してきました。少々疲れが…。

 今回「わびコース」で一緒にめぐるのは、高台寺や建仁寺です。両寺とも立派な茶室や道具を持っておられるお寺ですし、そこを回ってこられた後に真如堂に来られた方は一体どういう感想をお持ちだろうかということが心配でした。今のところ、特に不評というわけではないようですから、一応安心しています。

 3月までは長丁場。その間に、寺の行事で宝物を移転しなければならないなど、大変な作業が待っています。まだまだ気が抜けません。

 このページをご覧の方には、今回の特別拝観の招待券を察し上げます。お送りするのも大変なので、受付で「苦沙彌でポン」という合い言葉を言っていただいた方に差し上げるとしましょうか。ただし、その前にメールでご来寺をお知らせ下さいね。