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今日の真如堂?




池にはった氷に閉じこめられたもみじの枯れ葉。池が凍るのは年に数度

 今年も10日が過ぎました。皆さんにとって、今年のお正月はどんなお正月でしたか? 最近では、コンビニが早くから開いていたりしてお節料理を作る家も減ったり、子供は外で凧揚げよりテレビゲームをしていたりで、お正月らしさはすっかり影を潜めてきましたね。その点、お寺は昔ながらの行事が残っていますが、それでも段々略式化しています。
 今年、明治45年の記録を引っぱり出して、七日のお勤めの後、僧侶方に七草粥を接待しました。
 記録を見ると、前日の夕方4時から本番前の法要を勤め、7日当日は夜中の3時に七草の法要、七時から粥を接待と書いてあります。その粥も、セリだけを入れ、餅の小片5つほどを入れるとレシピが書いてあります。今、七草の法要は当日朝8時のみとごく簡素化してしまっていますが、粥だけはその記録通りに作りました。我ながら、なかなか美味しかったですよ。

 昨年暮れから引き続いている真如堂供クリーンアップ大作戦、今年は書院の大掃除を新年7日にしました。「冬の旅」に備えてです。「7日から大掃除か」と貫主に言われながら、天井や壁のすす払い、不要な釘や押しピンを抜く作業、雑巾がけなど、7人ほどで丸2日かかりました。何年ぶりの大掃除でしょう。久しぶりに大掃除をすると効果がはっきりとわかるので、みな結構楽しんでやりましたが、職員の人は一番若くて63才、上は73才。新年早々、大変な思いをさせてしまいました。
 年末からの大掃除で、ボクは真如堂本坊の天井裏には結構精通してきました。天井の修理や清掃、電気配線など、何回も天井裏には入りましたので。
 「冬の旅」の準備は月曜日から展示に着手し、13・14日はガイドさんたちの研修なども行います。いよいよですが、本番が心配です。

 全国的に寒い日が続いていますが、京都もこの冬一番の冷え込みでした。今日は少しましになっているのかも知れませんが、それでも寒く、墓参の人は花筒などの氷と格闘してからようやくお参りです。
 池にも薄い氷がはりました。池が凍るのは年に数度。余程寒いときです。

 境内はピタッと動きを止めています。ネタ探しにうろうろしていて、面白いものを見つけました。宿り木です。もみじの古木の腐って穴が開いている部分から南天がしっかりと生えて育っています。ヒヨなどの鳥が南天の実を落としたのでしょうね。
 季節の移ろいが早いときはこんな光景を見落としてしまいます。ゆっくりと進むのもいいものですね。これも、ボク自身への警告です。

 風邪などお召しになりませんように。