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わらべうた

 どんな節かはわかりませんし、いつの時代に誰が詠んだかもさだかではありませんが(ええかげんな話…)、

   ああ真如堂(しんど) 飯(めし)黒谷(くろうだに)

    ここらでいっぷく 永観堂(えいかんどう) そんなうまいこと南禅寺

  という童歌、戯れ歌があるようです。「お茶漬けさらさら南禅寺」というバージョンもあるようで。
 ちょっとした小山の上にある真如堂をお参り人の中には、お腹がすいたり、疲れて休みたくなった人が多かったのでしょうか?
 「黒谷」は南隣の金戒光明寺(浄土宗)、「永観堂」は東山山麓の禅林寺(浄土宗西山禅林寺派本山)、「南禅寺」はその南の臨済宗の本山です。
 しかし、この歌、ちょっと吉本っぽい駄洒落ですねぇ。


本堂の瓦は何枚?

 15間4面総欅 単層入母屋本瓦葺。大きな真如堂の本堂。その屋根の瓦は一体何枚あるのでしょう、想像がつきますか?
『元禄16年 真如堂瓦方之帳 未12月23日』という記録にその答えがあります。

  真如堂瓦方張積もりし注文
    一、22,110枚   丸 瓦
    一、46,710枚   平 瓦
    一、   439枚   斬長巴
    一、   752枚   紬 瓦
    一、 1,650枚   長平瓦
    一、   264枚   掛瓦巴
    一、 1,784枚   のし瓦
  瓦数合 81,451枚

 枚数にもびっくりしますが、目前で見るとその大きさにも驚きます。重さは、瓦全部でどれほどになるのでしょう?
 それをしっかりと支える構造材。すべての材木の一つ一つには、「○○家先祖代々菩提の為」と書かれているそうです。

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