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2016年6月の日記

在任期間100ヶ月
 今日を最後に、貫主・執事が交代します。在任期間100ヶ月でした。

 その間、あちこちを修理したり、たくさんの草木を植えたり、何もしていない時はないというぐらい動き回りました。真如堂に生まれ育った者として、「真如堂をよくしたい」という思いが強かったですし、加えてじっとしていられない性格ですから。

 朝、綺麗になった新長谷寺で、貫主導師のもと、職員さんたちも参列して、最後のお勤めをしました。感無量でした。御本尊の前の水引・柱巻は、貫主とボクの寄進。畳は職員さんたちの‘寄進'です。

 今日は、残った仕事を片付け、私物を整理するのに大わらわ。あれもこれもと、ほとんどはやったのですが、夜になって一つ抜けていたのを思いだし、宿直方々、夜遅くに寺務所で仕事。まぁ、当分は後任者にいろいろ教えに来なければならないでしょう。

 執事を辞めて楽になるという感じは、まったくありませんが、多少、時間の融通がきくようにはなるでしょう。空いた時間は、山積する自坊の用事や植木屋、プライベートな問題に費やすに違いありません。

 さぁ、最後の宿直です! 明朝には布団を持って帰らなきゃ!

〜 境内は茸がいっぱいです 〜
2016年6月30日(木)  No.4742

ラスト2日
 いーーーぱいやることが残っていて、頭の中はパニック。そんな時に限って、急ぎの用件が入ってくるもの。

 あれもこれもで、頭が痛くなってきて、久しぶりに頭痛薬を飲みました。

 新長谷寺の水引や柱巻きが出来てきました。金襴屋さんが、今月中に間に合うように、急いで作ってくださったのです。

 夕方、四苦八苦しながら取り付けました。想像していたよりも‘おとなしかった'ですが、お堂の中がパァーッと明るくなりました。

 また一つ、大仕事が終わりました。

〜 きれいになった新長谷寺 〜
2016年6月29日(水)  No.4741

終わりそうにない・・・
 辞任に際してご挨拶に来てくださる方があったり、追い込みの事務の仕事があったりで、今日も1日バタバタ。今月いっぱいで片付きそうにありません。

 午後は、準備を進めてきた最後の‘大仕事'の得度式。厳粛さを損なわないように短縮した形にしましたが、ただお経を上げるのではなく、お剃刀や袈裟や数珠の授与など、やることがいっぱいあって、汗を掻きました。

 式は無事に終了。私たちにとっても、いい記念になりました。

 気が付けばもう夕方。あと2日。ほんまにどうしよう・・・。

〜 花頭窓と色褪せてきた紫陽花 〜
2016年6月28日(火)  No.4740

三方よし
 一昨日から、戒名を決めるメールでのやりとりや、式次第を考えて刷り物にするのに大わらわ。最後の大仕事になりました。

 何とか目処が付いたので、昼下がりから、ちょっとだけ紫陽花の剪定。今日は、通りがかりの人に挿し木の指導をしました。剪定枝を差し上げましたが、うまく出来るかなぁ〜
 自室で休眠していたアンプとスピーカーでipod を鳴らせることに気が付き、もともとそれらが置いてあった別棟に持っていってセットしました。

 ラックなどもそのために自作したもので、当然、きちっと収まりました。試しにもう一度鳴らしたら、やはりうまく鳴ります。この際と、CDプレーヤー、チューナー、レコードプレーヤーも全部持っていきました。

 すべて、ボクが30年ほど前に使っていたもので、お金がない若い頃に無理をして買ったり、少し歳を取ってからオークションで入手したりしたものです。TORIO SANSUI デンオン など、 今はない会社のものがほとんど。これからは、若い弟子が使ってくれます。自分で使えないのは寂しいですが、埃をかぶったままなのは、思い入れのある機械だけに、余計に寂しいです。

 これで機械も復活! ボクの居室も、少し広くなりました。機械よし、弟子よし、ボクもよしの三方よしです。

〜 まん丸いアナベル 〜
2016年6月27日(月)  No.4739

また落ちる
 雨も上がったので、気になっていた皐月の刈り込みをしました。花の終わった後すぐに剪定すれば、だいたいは翌年の花付きに影響しません。紫陽花もそう。

 まだ地面や枝が少し濡れていたので、気を付けながら作業をしていたのですが、ズルッと滑って、真下に1メートルぐらい転落しました。いつもながら、落ちる時の時間は長いものです・・・。

 幸い、硬いものはなく、無事に着地。普通に立ち上がって、まだ作業を再開しました・・・しばらくして、ちょっと痛くなってきましたが。毛が無くてよかったぁ・・・。


 夜は、真如山荘で職員さん主催の貫主・執事の送別会。‘送別'と言っても、これからもしょっちゅう会うのですが、一応の区切りです。

 みんなよく飲み、よくしゃべりました。

 酔っ払った後、いったん自坊に戻ってお風呂に入り、また宿直へ。何だかわびしいなぁ〜

〜 美しいなぁ 蓮は 〜

2016年6月26日(日)  No.4738

やめられない、止まらない
 1日、降っては止み、降っては止みのお天気でした。

 午後からは遅くなっている皐月の刈り込みをしたいと思っていたのですが、その頃には本降りに。今日は断念して、また紫陽花の挿し木をしました。

 今日は75本。我ながら、「こんなに挿し木してどうするの?」という感じですから、他の人が見たら、「馬鹿じゃない?」と思うでしょう。やり出したら止まらない・・・。

 今月中に、お剃刀の儀式をすることが急に決まって、その準備で大変ですぅー。

〜 雨に濡れる紫陽花 〜
2016年6月25日(土)  No.4737

事務引き継ぎ
 紫陽花園もほぼ完成と思っていましたが、いろいろな色の花が咲いている間に、少し空間が空いていたりするのが気になったり、色の組み合わせが気に入らなかったりということがあって、もう少し挿し木をすることにしました。

 今日は、朝夕に、100本ほど挿し木。今までは本坊にバックヤードがありましたが、自坊で挿し木をするとしばらくの間育成する場所に困ります。でも、その時はその時。取りあえずもう少し挿し木です!

 今日は、次の執事と事務引き継ぎをしました。かなりの内容を引き継いだので、いくらペーパーを読み返しても、なかなかわからないでしょうねぇ。まぁ、当分は行かなければいけないでしょう。

 これでますます気が楽になりましたぁ。

〜 今年はいっぱい咲きそうです、藪かんぞう 〜
2016年6月24日(金)  No.4736

万事きゅうし
 今日も昼下がりから、ひたすら紫陽花の剪定。例によって、見に来られた方からいろいろな質問を受けながら、手は休めずにパッチンパッチン。まだまだかかります。

 夕方、歯医者。

 今までは左の大臼歯に掛かっていましたが、先日、それをとうとう抜歯したので、他の歯の治療にかかることになりました。

 今日は、右の奥歯のブリッジを外し、その下になっている歯を治療します。右の大臼歯は、20〜30年ほど前に抜いたでしょうか。前の2本からブリッジをして、作り物の大臼歯を保たしていました。

 ブリッジは簡単に外れましたが、同時に作り物の大臼歯もなくなってしまいました。ブリッジの下になっていた歯の治療をして、仮のかぶせをして、今日はここまで。

 とうとう、下の歯の大臼歯が両方とも無い状態になってしまいました。トホホ。

〜 朝の嘉祥蓮 〜

2016年6月23日(木)  No.4735

コワイ
 午後から、京都府文化財保護課、瓦屋さん、板金屋さんとで、三重塔の雨漏り補修工事の現場打ち合わせ。

 修理する現場を見るには、三重塔の露盤の上に上がらなければならないのですが・・・上がったのは京都府の技官1人と板金屋さんだけ。もう1人の女性技官も瓦屋さんもボクも、とてもとても無理。

 下から見ているだけでも恐い場所で、立ったりしゃがんだり、九輪の周りをグルッと一回りしたり。コワイ・・・。

 現場確認が終わって、‘平地'で修理方法の打ち合わせをして、これから掛かってもらうことになりました。完成までは、まだしばらくかかりそうです。


 紫陽花の剪定作業も、本格的に始めました。紫陽花を見に来た人からは、「もう切ってしまうのですか?」と何回か尋ねられ、「花を最後まで付けていたらダメなのです。来年の花付きのためには、早目に切って、新しい芽を伸ばすのです」と、その都度答えました。かなり終わっている花だけを切っているのですが・・・。

 夜は、塔婆書きを気にしながら、引き継ぎ書類の作成。作りながらも、「いくら書いても、実際にやらないとわからないよなぁ〜」と無駄になると思いつつも、やらないわけにもいきませんし。

〜 三重塔の現場調査 〜
2016年6月22日(水)  No.4734

夏至
 午後、貫主辞任の必要書類に署名捺印をいただきに、貫主と曼殊院と青蓮院へ。両御門主にお目に掛かって、署名捺印をいただきました。後は、真如堂内部の手続きになります。

 それが今日の大仕事だったので、後はゴチャゴチャしているうちに終わってしまいました。

 1日の短いこと・・・。

〜 蓮の葉の上に散った花びら 〜
2016年6月21日(火)  No.4733

紫陽花園の剪定
午後は紫陽花の剪定。そんなことをしている場合ではないのですが、植物は待ってくれません。終わった花を取りつつ少し切り戻して、翌年の花を付けるための新芽を早く出させなければならないのです。

 でも、こういう作業は気分をリフレッシュさせてくれます。無心になって、パチン、パチンと次々と剪定作業。

 作業をしていると、紫陽花を見に来た方からいろいろな質問を受けます。何という種類かとか、家の紫陽花の花付きの悪いのはどうしてかなど、植木屋さんのように思われるのでしょうね。

 黙々と作業したい立場からすると、ちょっと面倒くさいのですが、喜んで見てくださっている方々への‘サービス'のようなものです。

 剪定をしながら、「あっ、ここにもう1株欲しいなぁ」「この種類は綺麗だから、もうちょっと増やそうかなぁ」などと、辞めた後のことも考えてしまいます。辞めても、紫陽花園の世話をするのはボクでしょうから。増やしたい種類の剪定枝を持って帰って、挿し木の準備をしました。

 いつもなら、お盆の塔婆書きで必死なのですが、今年は自坊に戻った父や若い弟子がかなり書いてくれているので、かなり助かっています。

 さぁ、今月もあと10日。最後の追い込みです。

〜 数十年ぶりに新調して吊された新長谷寺の提灯 〜
2016年6月20日(月)  No.4732

整理は苦手
 ほぼ1日、雨。時折、音を立てて降りました。

 外の作業が出来ないので、寺務所のデスクの整理を始めました。机の上に積んであった書類などは、ずーっと目を通していないものが大半なので、「要らないかなぁ」と思ってポイ! 引き出しの中身も片付けが面倒なので、とりあえず段ボール箱に入れて、自坊に持ち帰って整理をすることにしました。

 困ったのは名刺。ちゃんと管理してこなかったので、同じ役職の名刺でも、どれが古いもので、どれが新しいのかよくわかりません。そんなものが数百枚。就退任の挨拶状を出すのにも、どの方に出せばいいのか・・・困りました。

 最初はスキャナーで読み込んで、整理をしてはいたのですが・・・整理が、ボクの最も苦手とする分野だということを、改めて思い知らされました。

 来週はずっと雨マーク。さぁ、片付けが捗るぞ!

〜 「嘉祥蓮」開花 〜
2016年6月19日(日)  No.4731

紫陽花の剪定、開始
 午後から、作務。

 新長谷寺に遷座した摩利支天像の盗難除けのために、アクリル板を設置する作業。

 お堂は侵入警報が鳴りますが、像が小さいので、お堂に押し入って、サッと持って行かれたら大変です。アクリル板を付ければ、簡単には持ち去れず、その間に誰かが駆けつけるので、OK。

 その後は、紫陽花の剪定作業。山紫陽花はほぼ終わったので、来年の花付きのためにはすぐに剪定をする必要があります。

 剪定をしていると、いろいろな人が入れ替わりお越しになって、質問をされたりするので、度々手が止まってしまいます。皆さん喜んでくださっているので、何よりです。

 執事をした8年間で、劇的に変わったものの一つが宝蔵裏の紫陽花園です。元は、焼却灰や落ち葉などの捨て場でした。そこを開墾し、不要な木は切り、境内の防災工事で出た土を入れて落ち葉などをすき込んで、10センチばかりの挿し木苗を植えました。

 現在の花が咲き誇る光景からは想像も付きませんが、かつてをご存知の近所の方などは、一様に劇的な変化を驚いておられ、何度でもここに足を運んでいる方も少なくないようです。

 執事を辞めても、ここのメンテナンスは続けないといけないでしょうねぇ。誰も出来ませんから・・・。

 久々の植木屋作業で、気分もスッキリ! それにしても、33.5度は暑かったぁ

〜 宝蔵裏の紫陽花園 〜
2016年6月18日(土)  No.4730

焼却場へ
 月参りと檀家さん宅での法事を終えて、お昼前に自坊へ。今日は焼却場へ行く予定にしていたのですが、自坊の前には既に持ち込む予定の物が出してありました・・・休憩する暇もないなぁ。

 すぐに作業着に着替えて、軽トラへの積み込み作業。「こんなに載るかなぁ・・・」という量の、家具の木っ端や布団、マッサージチェアーまで、とにかく積めるだけ積みました。

 結果的には、積み残しが出ましたが、もう1回ぐらいは行かなければならないので、今日はこのあたりで。確実に過積載でしょうねぇ。

 焼却場の受付で‘お調べ'。作業着を着て軽トラなので、業者に見えるのでしょうねぇ。「どうしてこんなにゴミが出たのか?」「布団は何枚?」「マッサージチェアーは何台も持っているの?」など。かなりプライベートなことまで聞いてきます。きっと、誤魔化して捨てるような人もいるのでしょうねぇ。

 荷物を載せた状態で重量を量り、ゲートを通過して、投入口へ。積むのには苦労しましたが、放り込むのはあっという間。マッサージチェアーも、単純な機能のものなのでOK。あー、よかった。

 空になった状態の車重を測ると、出てきた積載量は480キロ。よく積みましたねぇ。料金は5500円。高く付きますが、仕方ありませんね。これで、また片付けが進みました。

 よかったよかった。

〜 いっぱい落ちている沙羅の花 〜
2016年6月17日(金)  No.4729

‘外勤'
 月参りの後、東山の門跡寺で、昭和天皇皇后の聖忌法要。雨のお陰で、それほど暑くはなくて助かりました。

 浄斎をいただいて、大津・坂本で会議。会議の合間にちょっと抜けて、インドのお寺のことで、天台座主猊下に御挨拶に伺いました(その他大勢の一員)。

 終わって、また会議に復帰。

 今日は、一日、外へ出かけていたようなものでした。

 まぁ、雨の日で、いろいろな外作業ができない日で幸いでした。

〜 パッと開いた白蓮 〜
2016年6月16日(木)  No.4728

フル稼働
 本坊での宿直初日。

 慣れないので、何となく寝にくいのですが、ボクに限って寝られなくて困るということはあり得ません。すぐに眠りに。

 でも、何度も目が覚めました。さくらに起こされるわけでもないのに、何となく緊張しているのでしょうか? 目が覚めても、まだ辺りが暗いので、また寝る。そんなことを何度か繰り返しました。

 朝方、「まだ暗いから、4時頃かなぁ」と思っていたら、どこかでチャイムの音がしたような・・・携帯で時間を見たら、何と! 6時17分! 今朝は7時から本堂でお勤めの日。若い僧が準備のために本堂を開けに来たのです。

 6時過ぎまで寝ているなんて、体調が悪い時以外はあり得ないこと。しかも、よりによって、お勤めがある日に!

 驚いて飛び起きて、作務衣に着替えて自坊に帰り、歯磨きをして髭を剃って、僧衣に着替えて本堂に向かいました。6時半、セーフ! あ〜、焦ったぁ〜


 今日は葬儀〜初七日。火葬場が休みの友引の翌日で、火葬場は大混雑でした。

 修繕をしていた長谷観音に、真っ新な畳が入り、見違えるようになりました。薬師堂の屋根も修繕中。三重塔の雨漏り箇所も、どうやらわかってきました。

 辞めるまであと半月。やることいっぱい! フル稼働です!

〜 三重塔の足場の職人さん 〜
2016年6月15日(水)  No.4727

引っ越し
 今朝まで使っていたものを片付けて、さぁ、準備完了!

 引っ越し屋さんは2〜5時の間に来るという曖昧なものでしたが、幸い2時過ぎには来てくれました。

 前回と同じく、引っ越し屋さんの手際の良さとスピードにはビックリします。作業をしていても、まるで走っているか飛んでいるかのよう。トラックいっぱいの物を、しかも部屋からトラックまでかなりの距離がある中を、あっという間にすべて積み込み完了。30秒ほど走って、今度は降ろす作業。トラックから搬入先まで、またかなりの距離があるのに、驚くほどの手際の良さであっという間に運んでくれました。さすがにプロだなぁ〜 すごいわ・・・。

 予想通り、荷物は両親の部屋にはまったく入りきらず、客間は一時的に段ボールの山。これは後の作業が思いやられます。焼却場にも、2度行くぐらいでは済まないかも知れません。

 とにもかくにも、これで一段落。2008年2月1日に始まった、両親の本坊生活も終わりとなりました。後は、今月いっぱい、ボクが本坊に泊まり込み。はぁ、これも疲れるなぁ〜

〜 鐘楼周りの紫陽花園 〜
2016年6月14日(火)  No.4726

引っ越し準備
 お昼頃まで小雨が残っていましたが、夕方には少し陽も差しました。雨に紫陽花が生き生きとしていましたが、花が重たくなって、頭を垂れているものもありました。

 午前と午後の檀家宅へのお参りの間に、明日の引っ越しのための準備作業。

 どうにかほとんど片付いてきましたが、「あれも」「これも」と温存したいというものがいっぱいあって、もうどうにも収納しきれないのは確実。収納しきれない現実に直面してもらって、断捨離してもらうより仕方がなさそうです。

 まぁ、何とかなるでしょう。

〜 紫陽花に熊ん蜂 〜
2016年6月13日(月)  No.4725

走り回る
 京都市の北西にある亀岡市の檀家宅での法事に、朝8時半過ぎに出発。ちょうど1時間ほどで着いて、法事をして、近くにある集落の家々の墓地で読経して、サッと帰路へ。

 父と若弟子は、同時間帯に重なった葬儀へ。99歳のおじいちゃんでした。

 帰ってくる途中で、車中に訃報の入った檀家宅へ行って、枕経。10年以上、息子さんが自宅介護されてきたおばあちゃんが亡くなったのです。「よく、こんなにお世話が出来るなぁ。ボクには絶対真似ができない」と思うほどの介護ぶりでした。夕べ、痰の吸引をしてあげて眠た後、朝方に痰が詰まって亡くなったとのことで、「途中で起きていれば・・・」とずいぶん悔やんでおられました。やるだけのことは、もう充分されたと思います。

 帰って食事をして、朝の葬儀の初七日へ。

 帰ってきて、14日に迫った両親の引っ越し荷物の整理。はぁ、くたびれたぁ〜

 今夜も、椅子に座ったまま眠って、倒れそうになりました。

〜 初咲きの木槿 〜
2016年6月12日(日)  No.4724

足場に登る
 10時から、三重塔の足場に登りました。

 登るつもりはなかったのですが、瓦屋さんや大工さんが、「さぁ、どうぞ」と勧めるままに登ることになってしまいました。危険を伴うことなので、普通は‘素人'には勧めません。よほど‘好き'だと思われているのでしょう。

 塔の最上階の屋根の横まで登る折り返しの鉄の階段は、長い。片側には手摺りがありますが、片側は何のガードもなし。おまけに3人で登ると、揺れます。

 足場の天辺から見る景色は、普段の景色とはまた違って、新鮮! 本堂と大文字山の取り合わせは最高です!

 問題は雨漏り箇所の特定。足場から塔の屋根に移って、さらに急勾配の屋根を上り詰めなければいけないのですが、瓦屋さんでも無理。大工さんがチャレンジを試みましたが、瓦屋さんが、「あかんあかん、今日は止めておきましょう。危険です」とすぐに止めました。後日、足場から塔の心柱のところまでの足場を作ってからトライすることになりました。

 一昨年は本堂の足場に上り、そして今度は三重塔の足場。共に数十年に1度のことなのに、両方経験できるなんて、何てラッキーなのでしょう!

 また登ろうっと!

〜 足場から見た本堂と大文字山 〜
2016年6月11日(土)  No.4723

引っ越し荷物
 午前中は、企業の研修。屋外での墓参などは、じりじりと陽が照りつけて、とても暑かったです。

 午後は本坊庫裏の草刈りと両親の引っ越し荷物の整理。

 荷物は相当な量で、とても自坊に入る量ではありません。取りあえず持ち帰って、入らない現状を見てもらって、断捨離するしかありません。大きな物は引っ越し業者に引き取ってもらいますが、細々とした物はまた焼却場行きです。

 遅れに遅れているお盆の塔婆書き。今夜こそと思っていましたが、今夜もいろいろとやることが多くて、出来ませんでした。

 もう八方ふさがりです。

〜 金糸梅 〜
2016年6月10日(金)  No.4722

臭っていたでしょうか?
 今日はお参りや法事もないと思って、夕べ、久々に餃子を食べました。普段は、臭うといけないので、なかなか食べられないのです。

 ところが、こんな日に限って・・・99歳の檀家の方の訃報が入りました。

 先月27日に、入所されているホームから車椅子でお墓に直行されて、奥さんの3回忌を勤められたばかり。翌日、誤嚥性肺炎で救急搬送され、以後は状態が思わしくありませんでした。

 歯を磨いたり、口をゆすいだりして、枕経に向かう車の中ではガムを噛んだりしましたが・・・枕経にはご子息だけでしたので、まだ救われました。


 取り寄せていた電気のパーツが届いたので、新長谷寺の仏さまの照明工事をしました。これで、脇の壇も明るくなって、拝みやすくなりました。

 職員さんと、大きなゴミなどの掃除をしましたが、やってもやっても埃が出るので、あと数回はしなければいけません。

 だんだん綺麗になるのがうれしいですねぇ。

〜 新長谷寺の内部。掃除機まで写ってる・・・ 〜
2016年6月9日(木)  No.4721

最後の最後まで
 新長谷寺の改修工事が今日で終わりました。

 最初は、腐った階段などの改修と正面のしとみ戸を中が見やすいようにアクリル戸に替える工事だけの予定でしたが、腐った柱を根接ぎしたり、天井を張り替えたり、提灯建てを付けたりと、いろいろと追加工事をしてもらいました。

 今日は、もともとこのお堂に祀られていた十一面観音様を遷座。おそらくお前立ちとしてこのお堂にまつられていたのが、数十年前に盗難除けのために書院の仏間に遷されていました。暗い書院の仏間から、新長谷寺の脇段に遷座され、これからは多くの方に掌を合わせてもらえるでしょう。

 また、御本尊の十一面観音様の脇士の、難陀龍王と雨宝童子も脇士らしく、おまつりし直しました。これで御本尊自身も、グッと際立ちました。

 これで後は畳が入り、水引や柱巻きが取り付けられれば、お堂はグッと華やかになるでしょう。今月中に間に合うかなぁ・・・。

 一方、今日から三重塔の雨漏り工事が始まり、足場を建てる作業が始まりました。

 立派な足場を建てると、それだけでも相当な費用がかかるので、取りあえずは一番小規模な構造のものを建てました。

 2〜3日掛かるのかと思っていたら、トラック2台、4人で来て、9時頃に取りかかり、3時頃には完成させて帰って行かれました。大したものですねぇ。

 その後、屋根屋さんなどが見に来られましたが、「足場から屋根のてっぺんまで、どうやって行こう・・・コワイナァ」などと、不安げに話しておられました。確かにコワイ・・・。ボクも今回は足場の天辺に行く程度に留めておこうと思います。

 辞めるまであと3週間。最後の最後まで、やり尽くしておこうっと!

〜 三重塔の足場 〜
2016年6月8日(水)  No.4720

おばあちゃん、大丈夫かなぁ
 いつもお参りに伺うお家に行って、チャイムを押しても誰も出て来られません。玄関灯は点いたまま。

 きっちりしたおばあさんで、都合が悪ければ必ず前もって連絡してこられるのに・・・。たまたま表に出て来られたお向かいの方に聞いても、様子がわかりません。

 ひょっとしたら、膝の人工関節の手術をされたのかも知れません。高齢なので出来ないと医者には言われているとおっしゃっていたのですが・・・どうされたのかなぁ・・・電話にも出られないし・・・。

 午後は、修理中のお堂に、かつて祀ってあった仏像を戻す準備。数十年前に、盗難を避けるために、他のお堂に移されたままになっている仏様が数体。セキュリティー装置も付いているので、戻すことにしました。この御身拭いで、また埃だらけ。マスクしていても、あまり効果がありません。

 デスクワークも逼迫していて、今日は職員のボーナスの計算。就退任の挨拶状も作らなきゃ。あれもやりたい、これもやらなきゃで、仕事山積です。

〜 雨の中の沙羅の花 〜
2016年6月7日(火)  No.4719

過去帳の整理
 向日市方面をゆっくり月参り。読経しているよりも、お話ししている時間のほうが長いくらいでした。

 午後は電気屋。修理中のお堂の御本尊を拝んでいただきやすいようにするために、照明器具の交換。蛍光灯をレフ型LEDに替えて、電気代を抑えると共に、発熱も抑制。よく見えるようになりました。

 でも、長年の埃が積み重なったところでの作業だったので、手も顔も黒くなって、おまけに喉もいがらっぽくなってしまいました。手や顔は洗ったら済みますが、喉は困ります。うがい、うがい。

 夜は、お盆に備えて過去帳の整理。誰が見ても、わかりやすいようにするのが目的。ここ1週間ほどかかっています。

 亡くなる方が増えるのは当たり前ですが、親戚や家族関係が変わったり、よくお参りされていた方がいらっしゃらなくなったり、逆だったりと、いろいろな変化が見えてきます。

 また、「この方が亡くなって、もうそんなに経つのかなぁ」「あれっ? 去年のことだったのか・・・」などと、時間の感じ方の不思議にも驚かされます。

 さぁ、早く仕上げて、塔婆書きに掛からないと・・・今年はずいぶん遅れています。

〜 きれいだなぁ〜「紅」 〜
2016年6月6日(月)  No.4718

坊さんらしい1日
 今日は、月参りと法事3座。

 朝、小雨の中、バイクで月参りに行きましたが、その後は雨も上がって、青空が見えることもありました。少し蒸し暑かったですが、雨が上がってよかったです。

 今日の法事の参列者は、みな早目に、いえ早過ぎるほどの時間にお越しになりました。2、3座目の方が来られたのは、いずれも開始時間の1時間以上も前。今日は2時間おきのスケジュールだったので困りませんでしたが、いつもの1時間おきだったら大変でした。

 朝から夕方まで、ずっと僧衣の、何だか坊さんらしい1日でした。

〜 木の下闇に差す光の中の紫陽花 〜
2016年6月5日(日)  No.4717

菊渓菊
 今日は、伝教大師のご命日。山科の毘沙門堂で、京都の天台宗の寺院が集まって、法要が行われました。

 ボクも久々の出仕。「始経師」という役も当たって、ちょっとだけ緊張しました。

 浄斎は失礼して、すぐに自坊に戻り、早目の昼食をパッと食べて、檀家の三十五日忌のお参り。帰って、「メダカの学校」。

 今日の話は、祇園の「下河原」という地域を流れる「菊渓川」について。いまはほとんど暗渠になっているこの川の河原の下流という意味で、「下河原」という地名が広いエリアに付いているという話には驚きました。

 そして、その河原に生えていたというのが「菊渓菊」。今ではほとんど絶滅状態ですが、真如堂にはその株があります。

 4年前の冬、ご近所の方が「珍しい菊ですから」と言ってくださって、その後少しずつ増やしている野菊がそれ。まさか、こんなところで繋がって来ようとは・・・。

 今春も挿し木をしたので、また増やすことが出来ます。地元の方でもほとんど見たことがないというので、ご縁があれば‘故郷'へ返してあげたいと思っています。

 バタバタした1日でしたが、沙羅も開花して、何だかよかったぁ〜

〜 沙羅の初咲 〜
2016年6月4日(土)  No.4716

新長谷寺の修繕
 境内のお堂、新長谷寺の修繕工事がだいぶ進みました。

 腐って落ちかけていた天井などは新しい板に交換。大工さんに、「また(古色を)塗ってください」と頼まれていたので、ペンキ塗りが得意な職員さんが塗装作業。今日は、ボクも建具の塗装作業。経費節減のために、多少出来栄えは悪くても自分たちでやります。
 今日は畳屋さんも採寸に来てもらいました。畳は床から新調しなければならず、12畳×?万円。金襴の水引・柱巻は新調。提灯も発注済み。

 鐘や木魚の座布団も新しくしました。全くなかった壇の上の仏具は、自坊の古いものを使うことにしました。

 これで、お堂はかなり綺麗になります。

 最近は、「洛陽三十三観音」での巡拝も多いので、お参りいただく方にも綺麗になったお堂でお参りいただけます。

 あ〜、よかったなぁ〜 出来上がりが楽しみだなぁ〜

〜 菩提樹の花を見に来る人が絶えず 〜
2016年6月3日(金)  No.4715

菩提樹開花
 お昼前に本堂の前に行くと、菩提樹の木を見上げて写真を撮っている人が何人かおられました。

 「あっ、咲いたんだな」と思い、そのまま寺務所に行くと、「たくさん咲きました」とのこと。見に行くと、例年、一番早く咲く枝ではないところに、あっちでも、こっちでも咲き始めていました。

 まだ香りはしませんが、結構たくさん咲いています。まるで、じっと咲くのを我慢していたのが、パッと咲き始めたような感じです。こういう現象は始めてです。

 早速、菩提樹の解説板を掲示し、「6/2開花。盛りは10日頃。見頃は半ばまです」という名刺大のコメントを付けました。

 さぁ、これから人が増えます。問い合わせの電話も頻繁に掛かってくるでしょう。閑散期の境内が活気づきそうです。

〜 一気に開いた菩提樹の花 〜

2016年6月2日(木)  No.4714

奥歯を抜く
 数日前から、奥歯のさらに奥の歯茎にプクッと水疱のようなものが出来ていました。痛いわけでもなく、ただ違和感があるだけ。

 でも・・・気になることがありました。この奥歯は、1年以上かけて治療して一応の終結はみたものの、ボクもドクターも「治った」とは思っていない、‘曰く付き'の歯。いずれ‘何かある'とは思っていました。水疱のようなものが出来た時には、まず、「化膿したのかな?」と疑いました。

 今朝、歯医者に予約を入れて、夕方に受診。まずは、歯全体のレントゲン。その後、歯と歯茎の間のポケットの深さを「2」とか「3」とか測りました。ほとんどは「2」でしたが、奥歯のところへ来た時、ドクターは「おぉー」と言って、「7」と続けました。さらに、「これはかなりレアですねぇ」とも。

 水疱の原因は、やはり、例の奥歯に間違いないだろうということでした。ボクも、そうだろうと思っていました。ところが、次の言葉にびっくりぽん!

 「今日、抜きますか?」

 抜かなければいけないだろうと思っていましたが、まさか今日だとは。頭の中では、「いつ抜けば、日常生活に一番支障を来さないだろう?」とは思っていましたが・・・。

 「時間は大丈夫なのですか?」「次の方は?」などと、いささか抵抗した後、「では、お願いします」と言っちゃいました。

 麻酔をしましたが、相当痛い。さらに麻酔を追加して、やっと抜けました。

 抜いた歯を見せてもらいましたが、歯の下の方に縦にヒビが入っていました。レントゲンにも写らないこのヒビのせいで、いくら治療をしても痛みが取れなかったのだろうという診断でした。

 抜くのは痛かったですが、いつでも奥歯に違和感を感じていたので、抜いてスッキリしました。

 また、歯医者通いが始まります。トホホ。

〜 明日にでも開きそうな菩提樹の蕾 〜
2016年6月1日(水)  No.4713

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