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2009年1月の日記

住職1年を終える
 今日は檀家総代をしてくださっていた2人のおばあさんの法事がありました。お二人ともボクが生まれる前からお寺にお越しになっていて、ボクが物心ついた以降の記憶にはしっかりと残っている方々でした。
 ボクがお寺を手伝い、お家にお経をあげにいくようになってからは、なおさら親しくお話をさせていただきました。

 ボクが子供の頃、行事などがあると、檀家総代さんたちがご夫婦で来てくださって、ご主人方は檀家の対応などを、奥さん方は台所の手伝いをしてくださいました。
 行事が一段落すると、ご主人方はテレビのある部屋に来て大相撲観戦。お酒も入って、大騒ぎ。酔って寝転んでいる人もおられました。奥さん方はたいてい和服姿で、車座になって甘いものを食べながらおしゃべり。こちらもずいぶん賑やかでした。今から思うと古き良き時代です。

 そんなことを思い出して懐かしさに浸りながら、読経をしました。悪ガキだったボクが住職となって、そんな方々の法事を執り行っているのは、不思議な気分です。何だか見守られている気がして、あたたかいものを感じました。

 住職1年目が今日で終わり、明日からは2年目に入ります。時節を一巡りして、ようやく地に足が着いてきた気がします。時間の使い方も少し板に付き、余裕も出てきました。ちょっとは住職らしくなってきたかも知れません。

 今までは必死でやってきただけでしたが、2年目はいろいろ工夫をして内容を深め、ボクらしいお寺にしていきたいと思っています。

 さぁ、明日からも頑張ろう!

〜 石が二つ? 〜
2009年1月31日(土)  No.2032

至宝の小出し?
 出かけたついでに、博物館で開催されている「京都御所ゆかりの至宝」に立ち寄りました。早い時間だったからか空いていて、ゆったりと観賞することができました。

 「御所ゆかりの至宝」というのですから、御所の儀式にかかわるものや普段はあまり目にできないものを期待していたのですが、どうやらこの展覧会はタイトル通り「ゆかり」のあるものが主体のようで、国宝や重文などが展示されている割には、ボクにとってはあまりインパクトのない内容でした。

 歴代の天皇が仏教と関わりを持ってきたので、寺院から出展されているものも多いですが、逆に神社関係の所蔵品はあまりなく、それも奇妙に感じました。神仏分離政策というのが日本の文化に与えた影響の大きさを、改めて推察しました。

 ちょっと期待はずれの展覧会でした。


 午後、昨日、下見をご依頼した植木屋さんが早速見に来てくださいました。

 以前、ボランティアをご一緒させていただいていた方が植木屋さんの奥さんで、その方ご自身も実際の作業に携わっておられます。とても、サッパリした、明るい奥さんですが、お互いにボランティアをやめていることもあって、お会いするのは6〜7年ぶりでした。

 以前、その植木屋さんが作られた知人の庭の写真を見せて貰ったこともあり、また、今回たまたまその植木屋さんの作品が載っているホームページなどに行き着いたことから作品を見ることができ、メールを送ったら、雨で仕事が空いたのでと早速ご夫婦で来てくださったのです。

 「どういう庭がお好みですか?」と聞かれたので、「塀の外の景色を見るのに邪魔にならない、塀の中だけが違う空間という感じよりも、塀の外と一体になるような庭がいい」と、漠然と申し上げました。

 とりあえず、ラフなスケッチを描いてきてくださることになりましたが、どんなものが出てくるか、とても楽しみです。


 午後は来客続き。雨も強く降り出して、なかなか更新用の写真が撮れません。夜は睡魔との戦い。何とか日が変わる前に「今日の散歩道」の更新を終えました。

〜 博物館 〜
2009年1月30日(金)  No.2031

デパートは苦行
 月参り、葬儀、初七日と出たり入ったりの1日でした。

 インフルエンザ患者が確実に増えています。お参りに伺ったお家でも、誰かが罹ったという話がよく出るようになりました。今日も読経をしている後ろから何人もの咳聞こえて来たり、インフルエンザに罹ったので月参りを変更して欲しいという連絡なども入りました。手洗い、うがい、適度な湿気を保つということを心がけていますが、ちょっと戦々恐々です。

 出かけたついでに、デパートに立ち寄りました。マスクをしている人がずいぶん多い気がしました。

 久しぶりに行くと、品物が多すぎて、何をどう見たらいいかわかりません。売り場を探すだけでも一苦労。女性はこういうところに来て何時間も過ごせるのがスゴイ。ボクは30分も‘カラーターマー’が点灯します。

 地下の食料品売り場に行くと、あちらこちらで鬼の顔をあしらった看板が目に付きました。節分に向けてのPRでしょう。バレンタイン関連ももちろん賑やかでした。

 田舎から出てきたお上りさんのように売り場をキョロキョロ見回し、見れば見るほど買う物が定まらず、ようやく「えい!」と決心して店員さんに「これをお願いします」と言ったものの、「やっぱりこっちのほうがいいかなぁ・・・」と心中に迷いが生じます。

 何とか用事を済ませて、「こんな苦しいところから早く脱出しよう!」と、急いで店を出ました。

〜 かぶら蒸しが美味しい! 〜
2009年1月29日(木)  No.2030

作庭
 自坊の庭を整備することになりました。

 以前は、松の枝が長く横に伸びてなかなか風情もあったのですが、松は枯れ、石灯籠は朽ちて倒れ、前住職が庭で菊を育てるようになってからは、ただの‘空き地’になってしまっていました。

 いつまでもこのままでは格好悪いと、檀信徒会からボクの住職就任祝いにいただくものに石灯籠をお願いしたりして、庭の再興を考えました。

 もちろん作庭は庭師さんにお願いしますが、自分でもどんな庭にして欲しいかという意見を持つために、出来るだけ庭園を見て、庭に対する知見を深めていきたいと思います。
 今日は手始めに通りがかりの神社の庭を拝観しましたが、30年ほど前に作られたその庭は、結果的にはあまりボクの感性とマッチする庭ではありませんでした。

 自坊の庭からは三重塔が背景に見えるので、庭の中に石組みとか木などがあまり植わっていないほうがいいのではないかと思っています。そのほうがメンテナンスも楽ですし。
 荒れ放題の庭が新しく綺麗になるかと思うと、わくわくしてきます!

〜 清流の中のどんぐり 〜
2009年1月28日(水)  No.2029

顔から火が出る
 今日は、真如堂開山 戒算上人の957回忌。

 戒律をよく保ったがゆえに「戒算」と呼ばれたという記録がある他は、まったくどういう方かはわかりませんが、おそらく藤原家に繋がる人だったのでしょう。

 毎年、開山忌の頃は、雪が降ったりして荒天になることが多いのですが、今年は晴天で風もなく、珍しく穏和な冬日でした。

 法要が終わってからは、職員採用の面接、博物館の技官との打ち合わせ。

 技官との打ち合わせでは大恥をかきました。

 秋に、屏風を出展して欲しいという依頼が来たのですが、その書面に「六曲一双」と書いてありました。

 出展を依頼されたのは、六曲の屏風が2つで1対になったもの。「『六曲一双』と書いてあるけど、六曲のが二つあるのに『一双』はおかしいなぁ。『二双』じゃないのかなぁ。2つあるのを知らないんだな」と思って、博物館に電話。今日、下見に来られたのです。

 恥ずかしながら、屏風の数え方を知りませんでした。

 屏風の数え方講座! 屏風の数え方の単位は「隻」で、「二隻」が左右対となる場合はまとめて「一双」といい、向かって右を「右隻」、左を「左隻」と呼びます・・・そうです。また、屏風の面の数によって「四曲」「六曲」と呼び、六面で一点の屏風は「六曲一隻」、六面で左右対の二隻の場合は「六曲一双」と呼びます・・・です。

 実際にお貸しする前に技官に現物を見ていただいて、結果としてはよかったと思いますが、顔から火が出そうでした。こんなこと、基本中の基本でしょうが!!

 屏風の数え方、2度と忘れないでしょう。

 終わって速攻着替えて、職員の新年会。12名が円卓を囲んで和気藹々と中華料理をいただき、カラオケに行く職員を残して帰るタクシーの中、先日から危篤状態だったおばあさんの訃報。

 病院から葬儀場に着かれるのを待って、枕経に出かけました。

〜 本堂正面にまつられた戒算上人の肖像と位牌 〜
2009年1月27日(火)  No.2028

薪ストーブと管球アンプの店
 夜、遠来の友人とのひととき。

 赤提灯でお腹を満たし、2次会は「ぜひとも連れて行きたい店がある」という言葉に誘われて、タクシーに乗りました。京都のことなのに、どうして遠来の友人のほうが詳しいのでしょう・・・。

 着いた店は、住宅が並ぶ市内の町並みの中。薄暗く照らされた木の看板がかかっていて、英語で店名が書いてありました。よく前を通りますが、古い住宅が並ぶ中ということもあって、今までその店の存在には気がつきませんでした。

 中に入るとアンティークの家具かと思うような、スマートな薪ストーブが置いてありました。横には、クヌギの薪が‘ひっそりと’積んでありました。

 カウンターだけの店内。「ストーブに近い席が一番あたたかいですよ」という店主の勧めに従って、ストーブを背にした席に座りましたが、しばらくすると背中がポカポカしてきて、実に心地よい感じです。

 友人がこの店を選んだ理由は、この店には真空管のアンプでジャズを流しているから。カウンターの中にはオーディオ機器のラックがあって、プレーヤーやアンプなどが並んでいました。プレーヤーはDENON、メインとプリアンプはマッキントッシュ。店の奥にあるスピーカーはタンノイでした。真空管はあまり赤くなっている感じではなかったので、最初は飾りに置いてあるのかと思ったほどでした。

 ボクたちが店に入った時、ご主人はプレーヤーのアームの修理をしていて、ボクたちにお酒をサー、ビスしてしばらくした後にようやく修理は完成。おもむろにレコードをターンテーブルに乗せて、針を落としました。

 タンノイのフルレンジのスピーカーは、派手さはありませんが、やわらかい音でした。ボクは、抜けの良い明るい音色のアルテックのようなスピーカーで、管楽器を鳴らすのが好み。でも、ピアノはこっちのほうがいいなぁ。

 このマスターは、もともとこの場所で八百屋さんを営んでいたのだとか。八百屋といっても、家の空きスペースに、箱に入ったままの野菜や果物を並べただけの「八百屋さん」。

 本好き、音楽好きの彼は、八百屋の奥をバーに改装して、好きなレコードをかけ、本を読みながらゆっくり客の来るのを待つ。人生の終盤を自分の好きな世界の中で、それを理解してくれる人たちと生きたい。そう思ったそうです。

 ちなみに、店の名前はビクトルユーゴの小説『ノートル=ダム・ド・パリ』に登場する、片目で背が曲がった、教会の鐘つき堂で毎日鐘をつくことを仕事としている男の名前からとったものだとか。映画にもなりましたね。
 八百屋の奧で背中を丸めて本を読んでいたご自分をなぞらえたのでしょうか。彼はフランスで10年近く暮らしていたなど、いろいろな経歴を持つ人だそうです。

 もちろん、こんなことはマスター自ら話すわけありません。彼は、カウンターの隅で、ただ黙々とグラスを拭いたりしていただけでした。

 店に入ってから帰るまでの2時間ほどの間、店は貸し切り状態。本当に素晴らしい店でしたが、一つ置いた横の席に上品な美女が座っていて、時々言葉を交わすようなロケーションだったら最高でしたのに・・・オッサンが隣席ではなく。

〜 カウンターの奧のオーディオセット 〜
2009年1月26日(月)  No.2027

さわやかな冬日
 今日は法事と三七日のお勤め、事務仕事。寒いけれどお天気もよく、気持ちのいい日でした。

 年賀葉書の当選番号が発表されましたが、ニュースにも出ないので、ネットで調べました。

 4等は100本に2本ですが、3等は1万本に1本。あれぇ〜、この前まで1000本に2本ほどではなかったのかなぁ・・・。1万本に1本なんて当たりっこないので、調べるのやんぺぇ〜。

 ちょっと調べただけで、とりあえず4等4枚発見。この分では10枚以上はありそうです。

 でも、当たりの切手シートに干支の絵柄を使うのはやめてもらいたいです。いかにも年賀状の当選切手を使ったのが丸わかりですし、翌年になったら余った切手で出しているように思われかねないので・・・。普通の切手がいいなぁ〜。

 夜はカウント・ベイシーをガンガンかけながら、自室の掃除。先日来、6尺塔婆をたくさん書いているのですが、たまに間違ってカッターで削ったりしたものですから、部屋中細かな木屑だらけ。その木屑が衣服にくっついて、家の中を移動し始めました。もう限界です。

 掃除は遅々として進まず・・・。くたびれたから、やんぺぇ〜!

〜 夕方のおみくじ掛 〜
2009年1月25日(日)  No.2026

よくしゃべった日
 昨日転けて打撲した膝が痛みます。青アザになっていたりはしていないのですが・・・。

 おまけに寒い上に風が強く、バイクで走っていたら、フワッと煽られたりして、「また転けたら・・・」と思うと、バイクに乗るのがとても恐く感じられました。今日は、足袋の足先が痛くなるほどの寒さでした。

 伺った家で、それぞれいろいろな話をしました。

 1軒目は、昨年の暮れにいきなり寝込んでしまったおばあさんが、結局、ヘルペスだったという話。
 それまで多動気味だったおばあさんが、腰のあたりが痛いと寝込んで、レントゲンなどを撮って貰ったりしたけど、結局何も悪くないとの診断。正月の救急診療で、研修医から「ヘルペスではないですか? 私は専門外なのでよくわかりませんが」と言われ、初めて「ひょっとしたらそうかも」と気が付いたのだとか。整形の医者は、「整形的には何ともありません。これ以上はわかりません」というだけで、何の助けにもならなかったのだとか。
 顔を見ても誰かわからなかったけれど患部を見たらわかったとか、ガンは治ったけれど患者は亡くなったとか、いろいろな話があります。特に高齢者には全人的医療が必要だと感じました。
 
 今日、おばあちゃんはボクの後ろに座って、木魚に合わせて手を叩きながら拝んで?おられました。元気になられてよかったぁ。

 次のお宅では、ある集落とそこにあるお寺の話。そのお寺は今は無住となってしまっているけれど、それには地域の抱える複雑な事情があるという話を、お参りに伺ったお宅に来ておられた親戚の方から聞かせて貰いました。同じ宗派のお寺の話なので、切実に感じました。

 3軒目は、ご自宅での年回。家族だけでとおっしゃっていた割には親戚の方が集まっておられると思ったら、94才になるおばあちゃんがもう一両日中の寿命だとのこと。ご親戚はそれを聞いて、病院に見舞いに行くために来られていたのでした。お見舞いのついでに法事に参列というわけです。
 今日はおばあちゃんのご主人の33回忌。伺うたびに、よくお話をさせていただきました。ご家族には秘密の話も・・・。
 いざという時のことを少し打ち合わせて帰りました。

 午後は奈良近くのお宅で三七日のお勤め。故人はボクより若く、子供さんも一番下は中学生。みな明るく振る舞っておられましたが、心中察するに余りありました。

 よくお話をした1日でした。

〜 青空にくねくね、百日紅 〜
2009年1月24日(土)  No.2025

また転ける
 またバイクで転けました。

 バイクで出かけるついでに塔頭に書類を配ろうと、ハンドルを握る手に書類を挟み、正面参道を曲がろうとしたら、すってんころりん! 気が付いたら倒れてました。

 散歩をしていたおじいさんが、「大丈夫ですか? どうなったんでしょう」と駆け寄ってきてくださいましたが、「大丈夫です。何ともありません。ありがとうございます。スミマセン」と急いで起き上がり、バイクも起こしました。恥ずかしい・・・。

 雨上がりの濡れた路面、書類を持った手でブレーキを掛けたので力のいれ具合が悪くて、前輪がロックしたようになったのでしょう。

 両膝を打ち、二の腕を擦りむき、手のひらは皮が剥けました。僧衣にはちょっと穴が空きました。石畳にはバイクの塗料が1メートルほど付いていました。

 こんなことで済んでよかったです。


 午後、自坊の檀家総代さんたちに集まっていただいて、ボクの晋山式のことで会議をもちました。

 晋山式は5月10日。自坊で法要をして、その後、ホテルで祝宴です。

 昨年、前住職の貫主晋山式を行っているので、ボクの晋山式はとにかく地味にやらせていただきたいと思っていました。
 真如堂の晋山式と自坊のそれは別ですが、檀信徒からすれば半年余の間に2回も案内が来ることになります。こんなご時世、なおさら負担はお掛けしたくありませんが、案内しないわけにもいきません。

 友人、知人にも迷惑をかけたくないので、原則としては案内しないつもりです。ちょっと水くさいかなぁ・・・。

 ということで、法要は100人程度、祝宴は60〜70名程度の、こぢんまりとした晋山式になりそうです。

 今度は自坊のことなので、気楽に準備が進められそうです。

〜 咲き出した白梅 〜
2009年1月23日(金)  No.2024

カレー鍋
 今日は52才の誕生日。皆さんからメーッセージをいただいて、ちょっと照れくさいなぁ。ありがとうございます。

 夕飯は、誕生日スペシャル! 最近流行っているというカレー鍋。先日、テレビの番組でとても美味しいと紹介されていたのを見て、すごく食べたかったのです。

 「カレールーを出汁でのばしたらいいのかなぁ」と思っていたら、今、ブームで、5社以上がカレー鍋のつゆを発売しているのだとか。近くのスーパーにも2社の製品が並んでいました。

 カレー鍋は、出汁のうまみとカレーのスパイスが混ざり合っているところがポイントなのだとか。某社のカレー鍋つゆでは、焼津産かつお、北海道産こんぶや国産丸鶏、「クミン、コリアンダー等で作った直火焙煎スパイスが。また、羅臼こんぶを使わって、こだわった和風だしに仕上げているメーカーもあるとか。

 鍋に入れる具には、特に決まりがなく、キャベツ、ブロッコリー、おくら、かぼちゃ、ニンジン、厚揚げ、ちくわ、魚介類、ソーセージなど何でもOKなのだとか。

 今日は土鍋で作りましたが、もう少し洋風の鍋を使ったほうがオシャレかも知れません。

 さて、お味は・・・。まさにカレーを出汁で溶いた感じ。テレビで「美味しい!」と言っていたほどの味ではありませんが、キムチ鍋の洋風版というところでしょうか。

 食べている間に、うどんが欲しくなってきました。要するに、カレーうどんの出汁にいろいろ野菜などを入れて食べるという感じなのです。
 それから、急いでうどんの乾麺を茹でて入れて食べましたが、やっぱり美味しい! でも、だんだん出汁が薄まってきてしまっていたので、濃い出汁を取っておけばよかったと残念でした。

 カレー鍋でお酒も進み、食後は爆睡。仕事の予定が・・・。

 1月22日はカレーの日。1982年、学校給食開始35周年を期に、全国学校栄養士協議会で、1月22日の給食をカレーにすることが決められ、全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されたのだそうです。

 カレー好きのボクにはドンピシャな記念日です。

〜 初カレー鍋 〜
2009年1月22日(木)  No.2023

間違ごうてしもた・・・
 東山の寺で恒例の「大般若転読会」。

 4人の出仕僧がそれぞれ何かのパートを受け持とうと打ち合わせをし、ボクは声明のソロを引き受けることになりました。

 その‘曲’のソロをするのは何年かぶり。「まぁ、何とかなるだろう」と思ってぶっつけ本番で臨んだら、いきなり間違えてしまいました。

 頭の中の節とおぼろげに見える(素直に眼鏡をかければいいのですが)譜が一致しなくて、一瞬どこをやっているかわからなくなってしまったのです。

 若い僧の手前、ちょっと恥ずかったですぅ・・・。

〜 お供物の清浄歓喜団 〜
2009年1月21日(水)  No.2022

今日もまた
 ウィークデイなのに、法事が2座。美容院をされている方が月曜日に法事をされることはありますが、今日はそういうケースでもなし。どうしてかな?

 法事が終わって、また植木屋。

 昨日剪定した木のあたりを今朝見たら、雀が飛び回っていました。木の茂みを隠れ場所にしていたのでしょう。茂みがなくなって困っている様子でした。

 今日も茂みにしているであろう、小鳥の餌台に近い木を剪定。ゴメンね、雀ちゃん。

 あー、サッパリした!

 忙しいのには変わりはないのですが、何だか最近余裕が出てきました。1年間手付かずの自坊の片付けも始めようかな。

〜 茶所の猫(携帯画像) 〜
2009年1月20日(火)  No.2021

気持ちいい!
 午後は久々に植木屋作業。

 毛虫などのいない冬の間に、樫や椿の刈り込みをしたかったのですが、風邪が治りきらないので、しばらくウエイティング状態でした。喉の調子はまだ100%ではありませんが、乾燥するこの時期の喉はこんなものかも知れません。ステロイドの吸入薬を使いつつ、復活途上です。

 墓地と自坊の境界にある竹箒を逆さにしたように伸びた樫の木。今日のターゲットはこの木です。去年からずっと気になっていたのですが、多忙と毛虫怖さで手が出せず。ようやく、今日、剪定に着手です。

 スルスルッと木に登って、樫の木を竹箒状の分岐のあたりでバッサバッサ。藤蔓などが絡みついて、切った木がなかなか落ちてくれませんが、かまわず次々と剪定。

 今日はバイクで走っても寒いと感じないほど寒さが緩みました。今朝方までの雨のお陰でしょう。
 作業をしているとあまりに暑くなったので、木の上で服を1枚、もう1枚と脱ぎ、枝に引っかけておきました。また、剪定途中に‘本物’の植木屋さんから電話がかかってきて、木の上で対応したり。何だか、木の上で生活しているような感覚です。

 今日は時折かなり強い突風が吹きました。思わず木にしがみついて、風が止むのを待つこともありましたが、作業は順調。2時間ほどで、軽トラック2杯分ほどの枝を切り落としました。

 墓地の管理人が、ボクが作業をさせて申し訳ないと思ったのか、切った枝は自分たちが焼却処分するので固めておいてくれればいいと申し出てきました。
 「これだけ燃やすのは、かなり大変ですよ」と言ったのですが、ボチボチやると言うので、これ幸いにとお任せすることにしました。

 お陰で、剪定という一番‘気持ちの良い’作業だけで、今年最初の‘植木屋’はお仕舞い! 最高や!

〜 咲き始めた紅梅と塔 〜

2009年1月19日(月)  No.2020

不気味なトイレ詰まり
 今年に入ってから茶所横のトイレがよく詰まり、業者に2回来てもらったり、職員が対応できるように強力なラバーカップを買ったりしていました。

 今朝、職員さんが「トイレが詰まる原因がわかりましたよ!」と、血相を変えてボクに報告に来ました。

 それによると、朝の7時頃に散歩をしている高齢の人が、境内に落ちているゴミを拾って、トイレの便器に捨てているのだとか。

 境内には大きなゴミが落ちているわけではありませんが、時おりビニールが落ちていたり、ハンカチなどが落ちていることもあります。そんなものをおそらく善意で拾って、拾ったものの捨てるてるのに困って? トイレに流しているのでしょう。あるいは、トイレに流すことに何かしら快感を感じているのかも知れません。

 また、その老人は、押した時だけ水が出るようにしてある手水舎の井戸を、木のつっかい棒で常時押している状態にして、水が出っぱなしになるようにしていたとか。
 つっかい棒を見せて貰ったら、2枚の板切れがちょうどいい長さになるように釘で固定されてありました。木も、釘も、ひょっとしたら金槌も、自宅から持ってきたのかも知れません。

 いったい何のために?

 トイレのことといい、井戸水のことといい、普通では考えられない行動です。その老人ならではの論理に基づいた特殊な行為としかいいようがありません。しかも、トイレの詰まり具合から考えると、今年になってから始まった‘癖’でしょう。

 職員さんは、やめて貰うように柔らかく言っておいたとのことでした。注意をすると逆に何をされるかわかりませんので、しばらくは静かに観察するしかありません。

 トイレ詰まりの原因がわかってよかったものの、また新たな難題を抱え込んだ気がします。

 昼下がりから雨になり、本降りです。その分、寒さは少し緩みました。

〜 ずっと咲き続ける十月桜 〜
2009年1月18日(日)  No.2019

電話不通
 阪神大震災から丸14年目。テレビでは数日前からいろいろな特集を放送していますが、見る気にはなれません。どうも、‘作り物’の気がします。

 放送局の記者など、数年で異動していまいます。まして、某放送局など。当時のことなど知らない記者が根掘り葉掘り取材して、バイアスのかかった内容に作り上げたのが番組。‘点’ではあるかも知れないけど、‘面’ではない気がします。

 「そんな勝手な番組は、見とうもないわい」と、これまたひときわバイアスのかかった、捻くれた坊さんは思ってしまうのです。震災関係の番組が流れるたびに、チャンネルを替えていました。


 昼下がり、いきなりネットが通じなくなりました。電話も、ウンともスンともいいません。電話はネット回線を使っていますが、ネットの終端装置を見ると、回線がダウンしていました。これでは両方通じるわけありません。

 NTTに電話をしてランプの点き具合を伝えると、やはり局線と繋がっていないとのこと。すぐに修理の手配をしてくれ、程なくして、「今から30分ほどで伺います」と担当者から電話がかかってきました。

 「NTTも素早いやん。やるなぁ」

 近くまで来たという担当者からもう一度電話がありました。

 「近くの電柱の工事をしている業者が、工事の都合で回線を一時的に切断しているのです」「そんな時はあらかじめ知らせてもらえないのですか?」「工事で不通になるというお知らせのチラシを入れたと言っているのですが・・・」「そんなチラシ、入っていません。見たこともありません」

 電柱の工事をしているのはNTTの下請け。さっき誉めたばかりなのに・・・。「あー、やっぱり・・・。またNTT」

 しばらくして、工事が終わって開通したので、念のために点検させて貰うとNTTの担当者がやってきました。彼によると、自坊から100メートルほど離れた電柱の工事で一時的に切断状態になったのだとか。その電柱から引き込んでいるのはうち1軒だけでした。

 NTTの担当者には責任はないので、下請けの工事業者に説明に来てもらうように依頼しました。しばらくして来た下請け業者は、気味の悪い薄笑いを浮かべながら、「連絡するのを忘れていたのでしょうね」と平然と言うだけ。改めて別の人に説明漏れの原因を説明して貰うように依頼し、帰ってもらいました。

 結局、午後1時頃から3時過ぎまで、ネットも電話も不通状態。ネットが通じないのはしばらくの間我慢できても、電話が通じないのは、どんな緊急の連絡があるかわからないので、困ります。

 後から出入りの電気屋さんに言ったら、「NTTは、そんなことがしょっちゅうあるんですよ」とか。

 ほんまにもう!!

〜 さくらとボクを隔てる網 〜
2009年1月17日(土)  No.2018

同級生は直木賞作家
 朝刊の1面に直木賞、芥川賞の受賞の記事が載っていました。2人が京都にゆかりがあるということで大きい扱いになったようです。

 「直木賞に京の山本さん」という見出しがあり、女性が写っていたので、ひょっとして知り合い、ちょっと売れているらしい「山本」さんかなと思って写真を熟視しましたが、人違い。記事を読んでいると、「直木賞は、京都市在住の山本兼一さん(52)・・・」。

 「えっーーー! ヤンチか・・・」。並んで写っている男性の写真をよく見たら、老けた顔した大学の同級生でした。

 そういえば、新聞社に勤める別の同級生の女性から、「山本君はもうちょっとだった」という話を聞いていました。これまでに2度ノミネートされたけれど、選ばれなかったというのです。

 「今度は受賞したんだぁ! やったやん、ヤンチ!!」

 文学部文化学科美学芸術学専攻というボクの出た学科に在籍したのは、20人ぐらいだったかな?(あまり学校に行っていないので、よく覚えていません)。就職のためには何の役にも立たない学科ということもあって、女性のほうが半数以上でした。

 美学芸術学という学科は、「美」に関することなら何をやってもいいという専攻で、哲学的なことから、絵画、デザイン、陶芸、文学、伝統芸能、何でもござれでした。入学後の自己紹介で、「筒井康隆に憧れて入学しました」という人が何人かいたのを覚えています。ヤンチもその一人だったかも知れません(筒井康隆は同専攻の卒業生)。

 在学中はうちにも遊びに来たり、一緒に飲んだりということもありましたが、卒業後は付き合いも途絶え、噂で彼の活躍を聞くだけでした。

 すごいなぁー、ヤンチ。ほんまによく頑張ったなぁー。万歳! これからも大変やなぁー。

〜 寒風の中を咲く十月桜 〜
2009年1月16日(金)  No.2017

初六阿弥陀
 今朝も寒い! 寒さのせいか、瓦屋さんも植木屋さんもお休み。寒さとは関係ないでしょうが、トイレは3日連続で詰まりました。


 寒い中、初六阿弥陀にお参りされる人が、三々五々お越しになり、婦人会の接待する甘酒で暖を取っておられました。

 中にはツアーバッジを付けた人がおられます。聞いてみると、名古屋からお越しになった初六阿弥陀巡りのツアーだとか。でも、特に参拝されるふうでもなく、ただ普通に拝観コースを巡って帰られました。

 最近は、「弘法さん」などにもツアー客がバスで乗り付けて大変な人出なのだとか。何でもツアーのネタにしてしまうものだと感心しますが、物見遊山の人が増えるのはあまり歓迎しません。

 今日の初六阿弥陀でも、一心に拝む人の傍らで観光客がワイワイ言っているのは、正直なところ、ちょっと迷惑な気がしました。


 夜は、超宗派の僧侶「バカボン」の新年会。数年前に『料理の鉄人』に出た人の店でしたが、それほどの味でもなく、また狭くてゆったりできませんでした。

 でも、この会はいつでも愉快で、笑いがたえません。利害関係も、上下もなく、後腐れもありません。それでいて、何かをやろうという時は、それぞれが実力を発揮して、何でも出来てしまいます。実に素晴らしい仲間です。

 楽しい一時でした!

〜 初六阿弥陀で甘酒を振る舞う婦人会の人たち 〜
2009年1月15日(木)  No.2016

写真集
 ご近所にお住まいの方から本を頂戴しました。ずいぶん分厚い写真集です。

 『365日空の旅』というその本には、Yann Arthus-Bertrandという世界的に有名な自然写真家が撮ったマングローブ林、風力発電所、砂丘、氷河、サリーを干す風景、ハリケーンの爪痕、鉱山などの航空写真が日替わりで載っていました。また、その景色の詳しい解説や直面している問題のことなどが書き添えてあり、地球が抱える現実にも目が向けられていました。

 ただの綺麗な景色かなぁと思って見始めましたが、だんだんと引き込まれていく感じ。地球ってこんなに病んでいるのかとも思いましたし、地球という星のあちこちで、いろいろな民族が同時にそれぞれの営みを繰り返していることの不思議さも感じました。

 何もかも放り出して旅行に行きたい気がしてきます。寒い京都から抜け出して、暑いところに行きたいなぁ〜。暑くなったら、寒いところへ。

 世界は広いなぁ〜

〜 インド 太陽に綿布を干す光景(書中より) 〜
2009年1月14日(水)  No.2015

正月おしまい!
 寒〜い1日。蹲には氷が張り、1日中、雪がチラチラしていました。

 今日から、本坊の屋根の一部の葺き替え工事。瓦を持つ手が冷たそう。

 植木屋さんが、寒肥を施す作業を始めました。穴を掘って、そこに寒肥を入れていきます。地味な作業ですが、こういう手入れが秋の綺麗な紅葉をもたらしてくれます。

 茶所脇のトイレは、先日からまた詰まってしまい、今日は業者に来てもらいました。どうやら、ボクが取り付けた節水器具が禍をなしていたようで、「公衆トイレはたくさん水を流すようにしないといけません」と、水道屋さんに怒られてしまいました。せっかく節水しても、メンテナンスに来てもらっていては、元も子もありませ〜ん。

 連休も終わり、こうしていろんな業者が動き出して、ようやく正月も終わったなぁという気がしてきました。

 年末調整が間違っていたので、税務署に行って相談しました。「んー、どういうふうに書いたらいいかなぁ」としばらく担当者も悩んでいましたが、とりあえず指示通りに書いて不足分を追納しました。

 帰って別の書類を書いていたら、また間違いに気が付きました。何しろボクは、電卓で3回計算すれば3回とも違う答えが出るような計算嫌い。エクセルなどを使ってはいるのですが、それに入れるデーターが間違っていました。

 「もういいや。どうせ、確定申告で修正するから」と書類を書き上げました。この前から気になっていた仕事が一段落。大した作業ではないのですが、やれやれです。次は確定申告を3人分だなぁー。

〜 小さくなった雪だるまと、寒肥を施した穴 〜
2009年1月13日(火)  No.2014

雪だるま
 今朝も雪。どうせ降るのなら、もう少し降って欲しいなぁ〜。

 今日は珍しく、月参りも法事もありません。その代わり、プライベートな用事で出たり入ったり。

 岡崎公園の辺りは、成人式に出る人たちでごった返していました。ビックリするような格好をしている女性もいて、目が点になること数回。楽しませてもらいました。

 夕方、境内に雪だるまを3つ見つけました。それほど積もったわけではないのに、よく作れたと感心しました。

 夕陽に照らされる雪だるまを見ていると、とても懐かしい気分になりました。最近は弱っているからなのか、ちょっとセンチかも? 

〜 夕方の雪だるま 〜
2009年1月12日(月)  No.2013

久々の調理
 朝起きて外を見たら、屋根の上がうっすら雪化粧されていました。

 今日も出たり入ったりしながら読経。体調はかなり快復しましたが、咳が止まりません。線香やお香などの煙が漂ってきた時は、鼻から息を吸い込むなどして咳き込まないように読経するようにしましたが、これもちょっと苦し〜い。

 1年以上ぶりに、夕飯作りをしました。昼間から、たっぷりの生姜を入れた鶏団子の鍋を食べたいと思っていたのです。

 これでもかというほどの刻み生姜をミンチに混ぜ、山芋と片栗粉をつなぎにして、さぁ、いただきま〜す!

 ところが、ミンチを適当な大きさにして鍋に入れていきましたが、団子にならずに、パァーッと散り散りになってしまいます。よく考えたら、卵を入れていません。だから、固まらずにバラバラになってしまうのです。

 試しに食べてみたら、これがかなり美味しい! 団子にするよりも美味しいかも! というわけで、穴あきのお玉でバラバラのミンチと野菜をすくいながら、生姜の味を満喫しつついただきました。

 久々にお酒も呑みたくなり、少々いただきました。お酒が欲しくなるというのは、体調回復の証拠。あと一息!

〜 夕刻まで残っていた大文字山の雪 〜
2009年1月11日(日)  No.2012

ほんの束の間の雪景色
 朝、7時頃になってから雨が固まり始め、見るからに水分をいっぱい含んだ大きな雪が降り始めました。

 外に出たら、参道の雪は半透明のシャーベット状で、よく滑りました。法事の方も来られるし、写経もあるのに困ったなぁと思っていたら、雪はあっという間に消え、昼頃には少し日も差してきました。よかったぁ。

 月参り、法事、写経、通夜と忙しく、出にくい声を出すのに疲れたので、夜は早々と就寝。寝られるのって、幸せやなぁ〜。

〜 わずかな間だけ積もった雪 〜
2009年1月10日(土)  No.2011

気合いだ!!
 今日は午後から少しゆっくり出来るかなぁと思っていましたが、朝出かける寸前に訃報が入り、結局ゆっくりできませんでした。

 これで、亡くなった方は年が明けてから3人。重なる時は重なります。ボクも風邪の身の上に、お正月行事と葬儀で、くたびれモードです。

 今日は「今日の散歩道」の更新日。でも、写真を撮る時間はほとんどなく、いろいろ書く意欲もダウンしていて内容も薄く、こんなことでは存続が危ぶまれます。

 でも、いつまでもこんな下降線ではいけません。

 先日、テレビでアニマル浜口が「気合いだ!」というのを1日110回やるのを日課にしていると報じていました。真偽の程はわかりませんが、まさしく「気合い」ですね。疲れたとか、休みたいと思っているようではいけません。

 そうそう、海援隊の『母に捧げるバラード』の中に、「働いて働いて働きぬいて 休みたいとか遊びたいとか そんな事おまえいっぺんでも思うてみろ そん時は そん時は死ね」というくだりがありましたっけ。

 先日亡くなったおばあさんも、常に勝ち気で、「しんどい」などという言葉を言うのは一度たりとも聞いたことがなかったとか。

 弱音はあかん。やっぱり人生は「気合いだ!! 気合いだ!! 気合いだ!!」

〜 丸善のレモンならぬ、真如堂の橙 〜
2009年1月9日(金)  No.2010

新聞社の謝罪
 地元紙に、真如堂の墓地にある某家の墓石の写真が掲載されました。

 年末、墓地の研究をしている人から、「今度新聞の取材を受ける際、真如堂の墓地にいる時の写真を使いたいので、撮影許可が欲しい」と依頼され、「特定のお墓が写らないよう、あくまで墓地をバックにして撮ったという写真にしてください」と注文を付けてOKを出したものでした。

 ところが、掲載された写真は某家の墓石の前にその研究者が居るもので、ご丁寧に○○家の墓である旨のキャプションまで付いていました。

 早速、新聞社に抗議したところ、「有名人のお墓ならいいだろうと思いました」と、勝手な解釈を並べるばかり。墓石の所有者に対する無断掲載の謝罪文を求めたところ、編集担当者個人名の、新聞社印も何も押していない文書を持参して、中身は言い訳ばかりが並べてありました。

 有名人ならいいだろうという勝手な解釈はもちろん、ミスに対して会社として責任を取らない姿勢にも呆れてしまいました。

 テレビにしても新聞にしても、結局はプロデューサーや記者の視点であって、「間違っている」と思うことが多々あります。「事実」の一断面ではあっても、「真実」などとは言えるものではないでしょう。そういうマスコミ報道に、日々「騙されている」のかなぁとも思います。

〜 特別支援学校から、落ち葉のお礼にといただいた大根 〜
2009年1月8日(木)  No.2009

危機一髪
 某門跡寺院での法要に出仕。

 法要が始まる前に小用を足しておいたのですが、始まってしばらくすると、また行きたくなってきてしまいました。

 困りました。「法要前に行っているんだから、行きたくなるはずはない。気のせい、気のせい」と理性的に判断しようとしますが、行きたいものは行きたいのです。行きたいと思い始めると、今までにも増して行きたくなるのです。

 シーンと静まりかえった式場から抜け出すわけにいきません。法要はまだ半ば前。この分では最後まで我慢できるはずがありません。

 「あそこから出たらわかりにくいかな? 行道をしているタイミングだったら、目立たないなぁ」などと具体策も考えました。

 いよいよ脱出をしなければいけないと思い始めた時、不思議なことに、誠に有り難いことに、ある瞬間からまったくその意が失せてしまったのです。何かをしたわけでもありません。ただ強いて言えば、膀胱が膨らむんで、まだたっぷり余裕があるのをイメージしたかも・・・。

 尿意は波のように押しては引くもの。またやってくるのではないかと恐れつつも、そのまま無事に法要を終え、衣をちゃんと畳み終えるほどの余裕をもって、悠然と東司に向かいました。

 あの下腹が痛くなるほどの尿意は何だったのでしょう。年取ったのかなぁ・・・。

 あー、無事に法要を終えることができてよかった・・・。
2009年1月7日(水)  No.2008

枕経
 昨日、お二人の訃報が入り、今日は年頭回礼が終わってから、枕経と枕経+通夜。お一人は47歳でくも膜下出血、もうお一人は88歳で、ご家族が帰られた時には亡くなっていたのだとか。心筋梗塞でした。

 人の生き死にって、本当にわからないと、今さらながら思いました。特に、自分よりも若い方のお葬式をさせていただくのは、心境も複雑です。まだ子供が小さかったりして、運命の残酷さを感じずにはいられません。

 今日のお通夜は参列が多く、ほぼ1時間かかりました。真心を込めて拝ませていただいていますが、だんだん声は出なくなって、それでもなお声を絞り出そうとするものですから、ほとほと疲れました。

 こんな毎日、風邪はなかなか全快しそうにありません。トホホ。

〜 熊笹がきれいでした 〜
2009年1月6日(火)  No.2007

初風呂
 風邪のため、年が明けてから、まだ1度もお風呂に入っていません。山に行った時以外、こんなに風呂に入らないのは久々、いや初めてかも。

 お風呂に入らないと、頭もヒゲも綺麗に剃れません。朝、急いでヒゲを剃っていたら、下唇の下の皮膚を大きく削ってしまいました。なかなか血が止まらず、格好悪いですが、仕方なくバンドエイドを貼って外回りに出かけました。

 案の定、檀家の方に「どうされたのですか?」と聞かれました。「その声は、お風邪ですか?」とも聞かれました。正月から満身創痍。面目ない。

 今日は左京区、北区、右京区、上京区辺りを約60軒。範囲が広いので5時間半かかり、体は冷え冷え。登山用のアンダーウェアは功を奏しましたが、それでも寒い。これでは風邪も完治しません。

 頭の毛の伸び具合も、もう限界。何だか無精しているように見られる気がしますし、自分でもスッキリしないので、頭から風邪を引き込む危険を承知で、今夜はお風呂に入りました。初風呂です。

 体を洗うと冷えると聞くので、軽く手に石鹸を付けて撫でる程度。頭だけはしっかりと剃りました。あー、これでシャキッとします。

 今夜は毛糸の帽子が滑って脱げてしまいそうなので、紐を付けて顎のところで結わえて寝ることに致しま〜す。変な格好!
2009年1月5日(月)  No.2006

年頭回礼
 今日から3日間は、護符を持って檀家さんの家を回る「年頭回礼」です。

 かつては、回礼に回っている僧侶をよく見かけましたが、寒いし、手間もかかるということで、こういう行事をするお寺もめっきり減りました。「まだそんなことやってるの?」という目でボクを見る僧侶も多いことでしょう。

 まぁ、そんなことは関係ありません。年頭に当たって、今年の無病息災などを祈願した護符をお届けするということに意味があるのではないかと、古めかしいのかも知れませんが、ボクはそう思っています(普段は結構合理的に行動するほうだとは思います)。

 車では小回りがきかないし、余計に時間がかかるので、今日はいっぱい着込んだ上にカイロを2つ背中に貼り付けて、バイクに乗って出かけました。バイクの荷台には、護符などを入れた風呂敷包み。何ともクラッシックな出で立ち。

 いくら着込んだとはいえ、実に寒い! 芯から冷えてきます。昨日まで寝込んでいた身には、余計に堪えます。しかし、ここは「気力だぁ!」

 毎年のこととはいいながら、時間の約束はしていませんし、「ポストに入れておきますから、どうぞ出かけて下さい」と申し上げてあるので、お留守の場合もあります。待ちかねておられて話が尽きず、なかなか次のお宅へ行けないこともあります。

 たとえ留守でも、もちろんおられる場合は言うまでもなく、「伺ってよかったなぁ」と思います。自己満足かも知れませんが・・・。

 初日約60軒、無事に、思ったよりも元気に回ってきました。午後からは少しお日様も照ってくれ、そのあたたかさが身にしみて嬉しかったです。

〜 バイクの後ろに風呂敷包み 〜
2009年1月4日(日)  No.2005

初護摩
 今日は初護摩。護符の御加持をしてもらわなければいけないので、意を決して出仕しました。自坊から出るのは、元旦の修正会以来。何だか眩しい気がします。

 出仕しても声は出ないし、あまり役には立たないのですが、何とか勤め上げました。


 半年ほど前からお参りに来られるようになった、ちょっと派手目な格好をした老女がおられます。

 護摩を焚いている間は、「なーまーさーまんだーば さらなんせんだ まかろしゃな・・・」という不動真言をお唱えするのですが、この方はちゃんとそれを暗記されていて、一緒にお唱えになります。

 ただ、ちょっと調子がはずれていて、「なぁ⌒まく さ⌒まんだ」といった感じ。しかもよく通る声。その声に耳を傾けていると、うかつにもこっちまで調子が狂ってきそう。
 法要の最後にお唱えする般若心経では、1テンポ遅れます。これまたその声に耳を傾けていると、間違ってしまいそう。

 回りの人も、ちょっと引いて構えておられますが、今や護摩供の名物おばあさんです。

 さぁ、護符の御加持も済みました。発送作業です。

〜 護摩の残り火 〜
2009年1月3日(土)  No.2004

今日も又。面目ない・・・。
 今日は起き上がりはしたものの、まったく役立たずの1日でした。熱は下がったようですが、声は出ないし、ボーッとするわで、人前には出られず。

 年始早々、せっかく参りくださった檀家の方々には申し訳ないばかりです。

 こんなにダラダラしていられるのも今日まで。明日は初護摩があって、年末に作った護符の御加持をして貰わなければなりません。明後日からは、その護符を持って檀家の方々の家を年頭回礼に出かけます。

 明後日からに備えて、護摩が終わったら明日もおとなしくしているほうがいいかなぁ。

 誠に面目ない、住職になって初のお正月です。トホホ。 

〜 お正月のお菓子「花びら餅」 〜
2009年1月2日(金)  No.2003

寝正月
 2時間半ほど寝たと思ったら、もう起きなければいけません。6時からの修正会の法要に備えて、5時前に起床。

 法要の準備などをして、約1時間の法要。その後、歴代のまつってあるお堂でお勤めをして、年頭の拝賀式。お屠蘇や御抹茶、昆布茶をいただきました。

 帰って自坊の修正会をして、お屠蘇。お雑煮を食べて、寝込みました。

 とにかく、除夜と修正会は休めないと思っていたので、それが済んで気が弛んでしまいました。

 今日は100人以上の方がお参りに来られ、皆さんに御抹茶などをお出しするため、相当忙しさを極める日。

 気持ちだけはいつでも働けるようにと、衣の下の白衣のままでしたが、おでこには冷えピタ、頭には帽子、首にはネックウォーマーをして、こたつに潜り込み、玄関が開くチャイムがひっきりなしに聞こえるものの、まったく起き上がれませんでした。

 普段熱を出すことは滅多にないのですが、夕方計ってみると37.9度。ボクにしてはかなりの高熱です。頭は痛いし、咳は出るし、ずっと寝ているので腰や背中が痛くなってくるしと、踏んだり蹴ったり。

 とうとう、朝から晩までこたつから出られず、こたつを出たら布団に直行。湯たんぽを抱いて寝ました。熱かったぁ。

 とんだ寝正月で幕を開けた2009年。今年も頑張るぞぉー!
2009年1月1日(木)  No.2002

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