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2019年3月11日(月) 
 戸籍も間違うのね
私が子供の頃、母の誕生日は3月14日だと聞かされていたが、あるとき、実は3月11日だったと言われた。
そんなことってあり?と思っていたが、母の死後、戸籍の原本を取り寄せて納得した。
癖のある文字で書かれた「壱」が「四」に見えたのだろう。
「壱」の“さむらいかんむり”が小さすぎてゴミかと思ってしまうのも無理はない。
発覚した経緯は詳しく聞いていないが、良く見ると、母の父が出生届を出したのが、3月14日だったため、同日には出さないだろうというところから、誰かが疑ったのかもしれない。
母は、名前の漢字も間違われていて、途中で戸籍を訂正している。
昔はそんな感じだったんだろうな。

2019年3月5日(火) 
 親を送る
入院の二日後の3月5日は病名が告げられた日。
母は治療ではなくホスピスへの入居を希望した。
母自らがホスピスという単語を使った。
老人の域に達したころから、具体的な病気になったわけでもないのに、延命治療はしないと常々言っていたから、いろいろ調べていたのだろう。
母が泣かないので、私も泣くわけにいかないと思い、なんとかこらえた。
その後、結局亡くなるまで母の前で私は泣かなかった。

最近読んだ「親を送る」という本。
相次いで両親を亡くした著者の体験を綴っている。
状況はそれぞれだが、著者の友人の話も含め、親を送った後で後悔しない人はいないと言う。
どんなに手を尽くしても。
乗り越える必要はない。受け入れて進むしかないと言う。
そうなのかもしれない。

2019年3月3日(日) 
 ひなあられ
5年前の3月3日、母が入院した日。
入院患者に雛あられが配られた。
食事がしづらくなっていた母が、これは食べやすいから余ってたら貰ってきてと言う。
看護師さんも忙しそうだし、入院初日にそんなこと言えないよと、私は断った。
それきり母はなにも言わなかった。
聞くくらいできただろう。聞いたうえで無かったよと言えば母も納得しただろう。
ひな祭りが来るたびに思い出す後悔。
その後の入院生活で、そんな後悔がいくつも積み重なって行くことなど、その時の私はまだ気づいていなかった。

2019年3月1日(金) 
 フォルトゥナの瞳(ネタバレ)
原作は百田さんだけど、神木くんと有村さんだったので見に行った。
飛行機事故で両親を失い自分だけが助かったことで、特殊能力を得てしまった青年の話。
事故現場の映像がかなりリアルで、私にはちょっと厳しかった。

死ぬ運命が決まってしまった人が透けて見えるようになるって、普通の精神状態じゃいられないだろうな。しかも、その運命を変えて助けてしまうと自分の寿命が縮んでいくって、どんだけ過酷なのさ。

ネタバレだけど、結論を言ってしまえば、有村さんの役もその特殊能力を持っていて、お互いが相手に生きて欲しいと願い、それぞれがそれぞれの選択をする。
エンディングは、三浦綾子の「塩狩峠」を想起させるものだった。
塩狩峠は、過去一泣いた小説だ。
そこまでではないが、後々まで記憶に残るであろう映画になった。

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