高校の同級生が他界したと連絡があった。
高３で同じクラスになった時、本気で好きだった男子だ。
放課後、本命チョコをあげるために、教室に二人になるタイミングを見計らっていたら、彼も察知して、待っているように私には見えた。
それは私のチョコを期待していたわけではなく、ただ数をかせぎたかっただけなのだろうが。
ずーっと忘れていたそんな場面を思い出した。
彼は高１で留年したので１つ年上だ。留年の理由は、化学の教師が気に入らないからとテストを白紙で出したせいだと噂に聞いていたが、それは本当かと、去年の11月の同窓会で会ったときに確認したら本当だと答えた。
同窓会で、初めてツーショットの写真を撮ったが、それが最後になるなんて思ってもいなかった。
亡くなったという知らせを聞いても、驚きすぎて、悲しい感情が出てこない。
葬儀は10日らしいが、参列するかどうかまだ迷っている。
行けば、亡くなった事実を認識せざるを得ないだろうから行きたくないという思いと、どんな人生だったのかを知りたい気持ちが交錯して直前まで決められないだろう。
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